LM
「装備チェック……」ゼロ少佐
「(無線機からの声)よし、準備はいいか」ゼロ少佐
「いいぞ、視界は良好だ」パイロット
「LM
「降下10分前」LM
「機内の減圧完了」LM
「酸素供給状態確認」LM
「日の出です……」LM
「パイロット
「降下準備……カウント5、4、3、2、1」ゼロ少佐
「鳥になってこい! 幸運を祈る!」ジャック
「ゼロ少佐
「気を抜くんじゃない、あくまでも実戦だ」ゼロ少佐
「うむ……」ゼロ少佐
「ああ。そのガガーリン少佐を宇宙へ送り届けたのがA1ロケット、通称 ヴォストークロケットだ。ソコロフはそこで使用された マルチエンジン・クラスターの完成に最も功績のあった人物とされて いる」ジャック
「恐ろしくなった?」ゼロ少佐
「良心の呵責という奴だ」ジャック
「その為に国も家族も捨て、ジャック
「キューバ危機か……」ジャック
「では本当の条件とは?」ゼロ少佐
「そうだ」ジャック
「……彼は一体何を設計していたんだ?」ゼロ少佐
「その時の我々には何も分からなかった」ゼロ少佐
「タイムリミットは迫っていた」ジャック
「ソコロフについてか?」ゼロ少佐
「いや、ミサイルの方だ」ジャック
「どちらも同じ技術だ」ジャック
「この兵器に関係すると?」ジャック
「その設計局に今もソコロフがいる?」ゼロ少佐
「最近、そこに移されたらしい」ジャック
「どうして(設計局から出されたんだ)?」ゼロ少佐
「残された時間はわずかだ」ゼロ少佐
「ソコロフ救助確認後、ゼロ少佐
「回収用気球をポイントに投下する」ゼロ少佐
「安心しろ。実績もあるシステムだ」ジャック
「夕食には帰れそうだな」ゼロ少佐
「もしスムーズに運ばなければ……」ゼロ少佐
「本名は口にするな」ジャック
「ゼロ少佐
「蛇は嫌いか?」ジャック
「嫌い? どういう意味だ?」ゼロ少佐
「食べた事はあるな?」ジャック
「サバイバル訓練では」ゼロ少佐
「それはよかった」ゼロ少佐
「そうも言っていられないかもな」ゼロ少佐
「私はトムだ。トム少佐と呼んでくれ」ゼロ少佐
「本名は口にするな」ジャック
「ゼロ少佐
「蛇は嫌いか?」ジャック
「嫌い? どういう意味だ?」ゼロ少佐
「食べた事はあるな?」ジャック
「サバイバル訓練では」ゼロ少佐
「それはよかった」ゼロ少佐
「そうも言っていられないかもな」ゼロ少佐
「私はトムだ。トム少佐と呼んでくれ」トム少佐
「それと、スネーク?」スネーク
「なんだ?」トム少佐
「そうだ」トム少佐
「本ミッションの重きはサバイバルにある」トム少佐
「作戦行動が長引けば、君のスタミナも減っていくだろう。スタミナが低 下すれば、正確な射撃が出来なくなったり、傷の治りが悪くなるなど作 戦行動に支障が出てくるはずだ。スタミナ切れには充分注意してくれ」スネーク
「自分で始末をつける?」スネーク
「優しさに感謝する」トム少佐
「蘇生薬を飲めばいい」スネーク
「作戦前に奥歯に仕込まれたアレか」スネーク
「わかった。単独潜入と言ったな?」トム少佐
「ああ」スネーク
「という事は支援は期待できない?」スネーク
「まさにワンマンアーミーか」スネーク
「誰が?」スネーク
「彼女?」Pメディック
「こんにちは、私はパラメディック、よろしくね?」スネーク
「パラ……メディック?」Pメディック
「パラシュートで駆けつけるメディックの意味よ」スネーク
「女性からは本名を聞きたいものだが」Pメディック
「それはお互い様でしょ?Pメディック
「それでジャックなの?(そんな訳ないでしょう)」Pメディック
「まるでネモ船長ね?【注8】」スネーク
「君の名前は?」Pメディック
「ジェーン・ドゥ【注7】」スネーク
「ふざけないでくれ」Pメディック
「ふざけてないわ。生きて帰れたら教えてあげる」Pメディック
「私の周波数は145.73よ。」スネーク
「Pメディック
「そう、それとあなたの健康状態の記録も」スネーク
「わかった」スネーク
「?」トム少佐
「お前の師匠であり、伝説の兵士」スネーク
「ザ・ボスが?」スネーク
「ボス?」ザ・ボス
「そう、私よ」スネーク
「……」ザ・ボス
「返事をして、声を聞かせてくれる?」ザ・ボス
「少しやせたようね」スネーク
「声だけでわかるのか?」ザ・ボス
「わかるわ。あなたのことだから」ザ・ボス
「何が言いたいの?」ザ・ボス
「極秘ミッションだったのよ」スネーク
「……」ザ・ボス
「あなたはもう一人前だったわ」スネーク
「いや、まだ教えて貰いたい事があった」ザ・ボス
「いいえ、戦闘の技術は全て教えた」ザ・ボス
「後はあなたが自ら学ぶこと」ザ・ボス
「むしろ、技術はどうでもいいの」ザ・ボス
「大切なのはこころよ」ザ・ボス
「心と体は対をなす、同じモノ」ザ・ボス
「精神を教える事はできない」ザ・ボス
「自分で習得するしかないわ」ザ・ボス
「戦闘相手は政治によって決まる」ザ・ボス
「政治は生き物、常に時代は移り変わる」ザ・ボス
「昨日の正義は今日の悪かもしれない」スネーク
「それが俺を捨てた理由?」ザ・ボス
「敵も味方もない。ただ任務でしかない」ザ・ボス
「どんな命令にも従う。それが軍人よ」スネーク
「主君への……ザ・ボス
「国への献身」スネーク
「上が変わっても俺はトップの意向に従う」ザ・ボス
「任務は人が下しているものじゃない」スネーク
「では誰が?」スネーク
「……」スネーク
「それが軍人としての精神?」ザ・ボス
「ただひとつ、絶対に信じられるのは……」ザ・ボス
「『任務』だけよ。ジャック」スネーク
「わかった、だが言わせてくれ」ザ・ボス
「何?」スネーク
「俺は(本ミッションでは)スネークだ」トム少佐
「そうだ。第二次大戦中、ザ・ボスが編成した伝説の部隊も蛇だった。 コブラ部隊……大戦を終結させた、世界を救ったヒーロー……。伝説 のヒーローがサポートしてくれれば大丈夫だ。スネーク、そうだろ?」ザ・ボス
「ええ?」スネーク
「また声が聞けてうれしい」スネーク
「ボスは何処に? 少佐のそばか?」スネーク
「了解」トム少佐
「君の任務はソコロフ設計局局長の奪還だ」スネーク
「少佐、敵兵を2名発見……」スネーク
「AK―47にグレネードか……」ザ・ボス
「どれだけ偽装が出来ているかはカムフラージュ率を見ればわかるわ。カ ムフラージュ率は、周囲に対するあなたの偽装度を表している。値が高 ければ発見されにくいし、低ければ見つかりやすいということ」スネーク
「警戒はかなり厳重だ……」スネーク
「工場の外に歩哨が立っている……」スネーク
「内部にも何人かいるだろう……」スネーク
「北東部だな。わかった」スネーク
「了解」トム少佐
「……それと、スネーク」スネーク
「まだ他にも?」スネーク
「何を?」トム少佐
「『遅れてすまない』と」スネーク
「それだけか?」トム少佐
「ああ」スネーク
「ああ」トム少佐
「その木にツタは絡まっていたか?」トム少佐
「それはよかった」スネーク
「よかった?」トム少佐
「そうだ」トム少佐
「木を登ってバックパックを回収するんだ」トム少佐
「スネーク、例の木に登ったのか?」スネーク
「ああ」トム少佐
「そうか。バックパックの回収は?」スネーク
「まだだ」トム少佐
「どうして?」スネーク
「……」スネーク
「……(図星)」スネーク
「ああ……」ゼロ少佐
「スネーク、どこへ行く!?」トム少佐
「ザ・ボスの周波数は141.80だ」スネーク
「少佐、敵はKGBと言ったな?」ゼロ少佐
「そうだ」スネーク
「どこの部隊だ? 第6局か?」ゼロ少佐
「いや。第9局だ」スネーク
「第9局?」ゼロ少佐
「ああ」スネーク
「だが奴等は確か……?」ゼロ少佐
「そういうことになる」スネーク
「どういうことになるんだ?」ゼロ少佐
「わからない」スネーク
「……」スネーク
「他の部隊は信用出来ないと?」トム少佐
「スネーク、状況はどうだ?」トム少佐
「どういうことだ?」トム少佐
「実戦?」トム少佐
「作戦が漏れていると?」スネーク
「そうは思わない。だが……何かがある」トム少佐
「用心してくれ」スネーク
「わかっている」ザ・ボス
「そこは吊り橋と言ったわね」スネーク
「ああ」ザ・ボス
「橋を支えているのはロープ?」スネーク
「そうだ」スネーク
「わかった。北東だな」トム少佐
「そうだ。ただし戦闘はさけろよ」スネーク
「状態?」トム少佐
「今のフェイズは何だ?」スネーク
「スネーク
「スネーク
「……」トム少佐
「スネーク!」スネーク
「!!」トム少佐
「一体どこへ行くつもりだ?」スネーク
「いや……」スネーク
「まさか」トム少佐
「そうだよな」スネーク
「そうだとも」トム少佐
「はっはっは」スネーク
「はっはっは」スネーク
「わかった……」トム少佐
「スネーク、どこへ行く?」スネーク
「ソコロフだな?(ロシア語)」ソコロフ
「CIAだと?」ソコロフ
「ゼロ……」スネーク
「彼から伝言がある」ソコロフ
「なんだ?」スネーク
「『遅れてすまない』、だそうだ」ソコロフ
「そうか」スネーク
「どういう意味なんだ?」ソコロフ
「彼は約束を守る男だということさ」スネーク
「奴等?」スネーク
「サンダーボルト? ……何者だ?」スネーク
「じゃあ外にいた兵士達が……」スネーク
「わかった」スネーク
「俺の師匠(ザ・ボス)から」ソコロフ
「そうか。やはりアメリカは怖い国だ」スネーク
「気が変わったか?」ソコロフ
「いや、ここに未練はない。行こう」スネーク
「少佐、こちらスネーク」スネーク
「わかった」トム少佐
「見張りは?」スネーク
「眠らせた……痕跡は残していない」スネーク
「誰にも見つかっていない」スネーク
「何とかやりすごした」トム少佐
「わかった」スネーク
「ザ・ボスは?」スネーク
「何があった?」敵兵1
「動くなっ!」オセロット
「やっと会えましたね? 伝説のボスに?」敵兵1
「GRUの兵士が何故ここに?」オセロット
「兵士だと?」敵兵1
「オセロット
「間違えないで欲しい! 俺はオセロット少佐だ!」オセロット
「山猫は獲物を逃さない」敵兵1
「何だと!」敵兵1~5
「(悲鳴)」敵兵6
「(銃弾をくらった悲鳴)」敵兵6
「(転落する悲鳴)」敵兵1
「(悲鳴)」スネーク
「ソコロフ、隠れてろ」オセロット
「ん? おまえ、ボスじゃないな」オセロット
「(猫の声物真似)」ソコロフ
「GRUの部隊……」オセロット
「(笑い)」オセロット
「ボスでなければ死んでもらう!」オセロット
「くっ!」オセロット
「ふっ!」ソコロフ
「ひぃいいいい!」山猫1
「隊長!」オセロット
「かまわん、撃てっ!」山猫1~4
「(悲鳴)」オセロット
「(うめき)」オセロット
「(うめき)」オセロット
「馬鹿な……」オセロット
「……」スネーク
「そもそもお前はオセロット
「?」オセロット
「くそっ、アメリカ人めっ!!」オセロット
「(うめき)」オセロット
「いいセンス……」スネーク
「トム少佐、聞こえるか?」トム少佐
「聞こえる、スネーク。大丈夫か?」スネーク
「ややこしくなってきた」トム少佐
「GRUの大佐?」スネーク
「気に入らない。嫌な予感がする」トム少佐
「私もだ。急げ」トム少佐
「頼むぞ」スネーク
「大丈夫か?」ソコロフ
「やつら、スネーク
「スペツナズか?」ソコロフ
「見ろっ!」スネーク
「あれがあんたが作らされていた?」ソコロフ
「ああ。しかも友軍の支援なしでな」スネーク
「単独作戦行動が可能な核搭載戦車……」スネーク
「そんなものが完成しているのか?」スネーク
「フェイズ2?」スネーク
「冷戦が終わる?」スネーク
「世界大戦か!?」スネーク
「わかった。急ごう!」スネーク
「ボス?」ソコロフ
「!(バランスを崩し思わず漏れる声)」ザ・ボス
「よくやった、ジャック」スネーク
「なぜここに?」ザ・ボス
「ソコロフは、いただく」スネーク
「蜂!?」ソコロフ
「ひえっ!」ザ・ボス
「戦友達よ、また共に戦える」ザ・フィアー
「この日が来るのを待っていました」ザ・ペイン
「またあなたと共に戦える……」ジ・エンド
「お帰り、ボス」大佐
「皆、喜んでいるようだ」ザ・ボス
「ヴォルギン大佐……」スネーク
「ボス? これは?」スネーク
「嘘だ!」スネーク
「どういう事なんだ!?」ザ・ボス
「撃てるのか?」スネーク
「(叩きつけられたうめき)」スネーク
「(倒されたうめき)」スネーク
「(悲鳴)」ザ・ボス
「待て、私の教え子(サン)だ。私がやる」ザ・ボス
「ジャック、あなたは連れていけない」ザ・ペイン
「新たな血は拒絶された……」大佐
「いいのか?」ザ・ボス
「流されてゆけ。私は留まるしかない」トム少佐
「スネーク、聞こえるか?」スネーク
「ああ、なんとか……」スネーク
「(悲鳴)」トム少佐
「応急手当をするんだ。がんばれ!」Pメディック
「スネーク、いい? 落ち着いて処置するのよ?」スネーク
「……(虫の息)」トム少佐
「そのことは後だ。君の治療が先だ」Pメディック
「さあ、しっかりして!」Pメディック
「まずメニューボタンでサバイバルビュアーを開くのよ」Pメディック
「そこで『CURE』を選べば治療が行えるわ」Pメディック
「外科治療で処置を行って」Pメディック
「まず治療カーソルを左スティックで患部に合わせるの」Pメディック
「それで、そのアイテムを使った治療が行えるわ」Pメディック
「必要な処置を全て行えば、その重傷は完治するわ」Pメディック
「わかった?」スネーク
「(意識が朦朧としかけている)ああ……」Pメディック
「スネーク、よくやったわ」スネーク
「シャゴホッド……」大佐
「これでいい。大成功だ」オセロット
「(匂いをかぐ)」オセロット
「この女はどうします?」大佐
「何者だ?」オセロット
「ソコロフの女(愛人)らしいです」大佐
「変な気を起こすな」大佐
「オセロット
「……KGBの?」大佐
「利用できそうだ」大佐
「度胸もいい」オセロット
「基地に連れて行きますか?」大佐
「そうだな」オセロット
「大佐! 敵対しているとはいえ、同志ですよ」オセロット
「同志に核を使うんですか!?」オセロット
「大佐!!!」スネーク
「権力の右手と左手の争いだな」スネーク
「ああ。わかっている」スネーク
「少佐、ザ・ボスと連絡はとれたか?」ゼロ少佐
「いや」ゼロ少佐
「君の方は?」スネーク
「ダメだ」スネーク
「本当にただの電波障害なのか?」ゼロ少佐
「調査中だ」スネーク
「少佐……」スネーク
「……」ゼロ少佐
「ああ」スネーク
「どんな奴だ?」ゼロ少佐
「危険な奴だ」スネーク
「わかった」ゼロ少佐
「ところでスネーク、さっきのは何だ?」スネーク
「さっきの?」スネーク
「ああ……」ゼロ少佐
「奴は敵だぞ。一体何を考えて……」スネーク
「うむ」Pメディック
「ところでスネーク」スネーク
「なんだ?」Pメディック
「さっきのお説教は何?」スネーク
「お説教?」スネーク
「ああ……」スネーク
「あれ、どういう意味なの?」スネーク
「うむ」Pメディック
「ふぅん。じゃあリボルバー向きとかいうのは?」Pメディック
「どういうこと?」Pメディック
「いい使い手にって……」Pメディック
「あなた、何言ってるのかわかってる?」スネーク
「どういうことだ?」Pメディック
「彼は敵でしょう? どうしてそんなアドバイスをするの?」Pメディック
「スネーク?」スネーク
「……ああ……(まだ考え込んでいる)」ゼロ少佐
「スネーク、早く重傷を治療してくれ」Pメディック
「スネーク、何をしているの!? 早く重傷を治療して!」パイロット
「ドローン、油圧・電圧共に正常」パイロット
「ペイロード用防寒装置への電力供給、異常なし」パイロット
「ゼロ少佐
「軍上層部の事情聴取だな」ゼロ少佐
「連中には処分する対象が必要なんだ」スネーク
「あんたもその対象に?」スネーク
「なんだって?」スネーク
「何のチャンスが?」ゼロ少佐
「落ち着け。葉巻でもどうだ。ハバナだ」ゼロ少佐
「今朝、CIA長官から呼び出しを受けた」スネーク
「俺たちの処刑時期が決まったか?」ゼロ少佐
「違う。いいか、よく聞くんだ」フルシチョフ
「ジョンソン大統領閣下【注2】?」ジョンソン
「ええ、聞こえています。フルシチョフ第一書記?」スネーク
「ソ連の最高権力者から?」ゼロ少佐
「そうだ」フルシチョフ
「……いや」ジョンソン
「ご存じない?」ジョンソン
「あなたの国ではフルシチョフ
「な、なんとあのボス(ザ・ボス)? 特殊部隊の母が?」ジョンソン
「そうです」ジョンソン
「小型核砲弾を2発」フルシチョフ
「あのザ・ボスが小型核砲弾を?」フルシチョフ
「だが、ソコロフ設計局がまるごと消滅し、汚染された」ジョンソン
「その件には哀悼の意を表します」フルシチョフ
「で、ザ・ボスがヴォルキン大佐の手引きで開発中の核弾頭を2発、手み やげにして我が国へ亡命した。そして時を同じくして我が軍の極秘研究 機関であるソコロフ設計局がその核で破壊された……というのですな」ジョンソン
「そうです」フルシチョフ
「アメリカ政府はいっさい関与していない? と」ジョンソン
「そうです。我々は一切関与していません」フルシチョフ
「ではレーダーに映った軍用機の機影は?」ジョンソン
「……」フルシチョフ
「明らかに領空侵犯ですぞ」フルシチョフ
「あなたの命令ではないと?」ジョンソン
「そうです」フルシチョフ
「あくまでも一兵士の亡命? それを信用しろと?」ジョンソン
「そう言うしかありません」フルシチョフ
「軍部はあなた達の偽装亡命だと」ジョンソン
「何度でも申し上げますが、我が国は無関係です」フルシチョフ
「1週間猶予があります(私の任期中に)」フルシチョフ
「どうか身の潔白を証明してください」ジョンソン
「潔白?」フルシチョフ
「そうです。痛みを伴う潔白(暗殺)です」フルシチョフ
「期待しないで欲しい。政局が不安定なのです」ジョンソン
「それはどういう意味ですかな?」ジョンソン
「潔白が証明されなければ?」ジョンソン
「我が国を核攻撃すると?」フルシチョフ
「今回の処理はあくまであなたがた、独断で行ってください」ジョンソン
「処理ですか……」フルシチョフ
「失敗すれば再び世界大戦が始まります」ゼロ少佐
「選択肢はない」スネーク
「ソ連側の協力は?」スネーク
「それだけか?」ゼロ少佐
「それと内通者を用意するそうだ」スネーク
「内通者?」ゼロ少佐
「現地で落ち合ってくれ」ミグパイロット
「コントロール、高度3万フィート、国籍不明の飛行物体を発見」スネーク
「こちら、スネーク? 聞こえるか?」ゼロ少佐
「聞こえるぞ。まずは着地に成功したな」スネーク
「かなり流されたが……」スネーク
「ザ・ボスの抹殺……」ゼロ少佐
「さらに、GRUのヴォルギン大佐もな」スネーク
「俺は殺し屋じゃない」スネーク
「CIA(我が国)の要請は?」スネーク
「わかった。トム少佐」ゼロ少佐
「まってくれ」スネーク
「どうした?」スネーク
「どうして?」スネーク
「記憶違い?」スネーク
「いや」ゼロ少佐
「ああ、そうだ。そのはずだった」スネーク
「はずだった?」ゼロ少佐
「もう一度、映画を観て確認した」ゼロ少佐
「うむ、やはり今までどおりゼロでいい」スネーク
「彼女にとっても最後のチャンスか?」ゼロ少佐
「それと、もう一人、サポートをつける。武器装備、最新テクノロジーの 専門家、ミスターシギントだ。設計局に潜入して、最新兵器を相手にす るんだ。わからない時は彼に無線しろ。周波数は148.41だ」スネーク
「わかった。ミスターシギントだな」スネーク
「そのADAMの風貌(特徴)は?」スネーク
「『ら・り・る・れ・ろ』? 了解だ」ザ・ボス
「命拾いしたようね」スネーク
「ボス?」ザ・ボス
「腕は治ったの?」ザ・ボス
「(気合)」スネーク
「(うめき)」ザ・ボス
「帰れっ!」ザ・ボス
「(気合)」スネーク
「(うめき)」スネーク
「ボス!!」ザ・ボス
「(気合)」スネーク
「(うめき)」ザ・ボス
「もうザ・ボス
「いいか、ここはアメリカではない」スネーク
「なぜ亡命を?」ザ・ボス
「亡命ではない」ザ・ボス
「自分に忠をつくした」ザ・ボス
「お前はどうだ?」スネーク
「(うめき)」ザ・ボス
「次に会うことがあれば殺す」ザ・ボス
「いいか、このまま帰るんだ」スネーク
「こちら、スネーク。ゼロ少佐?」ゼロ少佐
「ああ、私だ」スネーク
「ザ・ボスが待ち伏せしていた」ゼロ少佐
「なんだと!」スネーク
「ドローンが破壊されて炎上した」スネーク
「銃を無くした……。ザ・ボスに銃を」スネーク
「エンジンを切れ、聞かれる」スネーク
「お前がADAMか? 男だと思ってた」スネーク
「合い言葉を言え」スネーク
「『愛国者(パトリオット)は』?」スネーク
「『愛国者は』?」スネーク
「答えろ」スネーク
「!」スネーク
「ハメられた?」敵兵1~4
「(悲鳴)」EVA
「よろしくEVAよ」スネーク
「(感嘆)」スネーク
「計画と違う。ADAMはどうした?」EVA
「あなたのスネーク
「俺は……スネークだ」スネーク
「君なら適任なのか?」EVA
「ええ」スネーク
「どうして?」スネーク
「スネーク
「コピー品だな?」EVA
「ええ、中国の十七型拳銃……」スネーク
「スネーク
「(感嘆)これは……」EVA
「気に入った?」スネーク
「サイトシステムもオリジナル」スネーク
「リングハンマーに……」スネーク
「これほどのモノをどこで手に入れた?」EVA
「あとこれも」スネーク
「なんだ?」EVA
「科学者に変装するための服よ」スネーク
「変装?」スネーク
「……ソコロフは無事なんだな」スネーク
「どこで?」スネーク
「ソコロフも連れ出せる?」EVA
「それはあなた次第ね」スネーク
「研究所へのルートを教えてくれ」スネーク
「わかった」EVA
「さっきから何をしてるの?」スネーク
「よし、北に向かおう」EVA
「ちょっと待って」スネーク
「なんだ?」スネーク
「大丈夫だ」スネーク
「……」EVA
「大丈夫、無線機で情報を送るわ」スネーク
「それだけか?」スネーク
「……」EVA
「不満みたいね」EVA
「じゃあ少しサービスしてあげる」EVA
「どうしたの?」スネーク
「信用できるほど、君を知らない」EVA
「どこまで知れば信用できるの?」EVA
「出たら?」Pメディック
「彼女の言う通りよ。眠った方がいいわ」Pメディック
「本当ならまだスネーク
「ああ……」EVA
「どうしたの?」スネーク
「囲まれた……」スネーク
「敵は……4人確認できる……」EVA
「山猫部隊よ!」EVA
「逃げましょう? 急いで!」EVA
「武器、装備を忘れないで!」EVA
「さあ、手伝って」EVA
「ここから床下に出られるわ」EVA
「オセロットだわ」スネーク
「わかった。俺は奴等を引き付ける」スネーク
「!」EVA
「死なないでね」オセロット
「会いたかったぞ……貴様に」オセロット
「動くな!」オセロット
「ん?」オセロット
「女スパイか?」オセロット
「雌犬め、香水などつけやがって」オセロット
「ああ。もうオセロット
「なに?」オセロット
「く……(かなり傷ついた)」オセロット
「?」スネーク
「お前に俺は殺せない」オセロット
「なめるな!!」オセロット
「!(驚き)」EVA
「(気合)」オセロット
「(うめき)」オセロット
「(うめき)」スネーク
「6発だ」オセロット
「?」スネーク
「高貴な銃だ。人を撃つもんじゃない」オセロット
「くそっ! また会おう!」EVA
「どうして?」スネーク
「奴はまだ若い」EVA
「後悔するわよ」スネーク
「わかっている」ゼロ少佐
「……ならいい」ゼロ少佐
「放っておけ」スネーク
「いいのか?」ゼロ少佐
「ああ」スネーク
「だがあれはアメリカの最新兵器だろう?」ゼロ少佐
「その通りだ」ゼロ少佐
「そうだ」スネーク
「どうして?」スネーク
「わかった。それからもうひとつ」ゼロ少佐
「どうした」ゼロ少佐
「報告しておこう」スネーク
「デフコン2か」ゼロ少佐
「アメリカでいえばそうなるな」スネーク
「……わかっている」スネーク
「ヴォエヴォーダ?」スネーク
「少佐、ザ・ボスは何故亡命を?」スネーク
「何だって?」ゼロ少佐
「西側に敗北を招くことにもなりかねん」スネーク
「ああ」ゼロ少佐
「ザ・ボスを失った我々の傷は大きい」スネーク
「あんたは?」スネーク
「……」スネーク
「わかっている」ゼロ少佐
「馬の声を聞いたのか?」スネーク
「ああ」ゼロ少佐
「聞き違いではなく?」スネーク
「確かに馬の声だった」Pメディック
「本当にいると思って聞いてるんですか?」ゼロ少佐
「いや」スネーク
「で、どうする?」スネーク
「パラメディック」Pメディック
「スネーク。また声が聞けて嬉しいわ」スネーク
「俺もだ。一週間ぶりだな」Pメディック
「4日ぶりよ」スネーク
「?」Pメディック
「入院中に会いに行ったの。あなたは意識がなかったけど」スネーク
「そうか。では俺の裸も見たわけだな」Pメディック
「ええ。包帯とチューブだらけで何もできなかったけど」スネーク
「それは残念だったな」Pメディック
「どういたしまして。あなたもあいかわらずひと言多いわよ」スネーク
「勿論だ」Pメディック
「いいえ。自分で申し入れたの」スネーク
「どうして?」Pメディック
「あなたを見張るためよ」スネーク
「?」スネーク
「……(図星)」スネーク
「……ありがとう」Pメディック
「却下!」スネーク
「?」Pメディック
「お礼は帰ってきてからにして」スネーク
「ああ」スネーク
「少佐……」スネーク
「……」スネーク
「……ではどういうことなんだ?」ゼロ少佐
「わからない」スネーク
「……」スネーク
「少佐……」ゼロ少佐
「なんだ?」スネーク
「……ザ・ボスはなぜ裏切ったんだろう?」ゼロ少佐
「もうよせ」スネーク
「だが……」ゼロ少佐
「なら君も君の答えを示すしかない」ゼロ少佐
「そうだ」スネーク
「……」スネーク
「そのようだな」スネーク
「それは前にも聞いた」ゼロ少佐
「そうか?」スネーク
「ああ」ゼロ少佐
「廃工場に到着したようだな」スネーク
「ああ。これからADAMと接触する」ゼロ少佐
「頼んだ」スネーク
「で、彼はどこにいるんだ?」ゼロ少佐
「詳細な接触地点は伝えられていない」スネーク
「接触時刻は?」ゼロ少佐
「指定はない」スネーク
「人相は?」ゼロ少佐
「不明だ」ゼロ少佐
「その必要はない」スネーク
「?」ゼロ少佐
「向こうが君を見つけるそうだ」スネーク
「……」ゼロ少佐
「そうだ」ゼロ少佐
「潜入フェイズで接触するんだ。いいな」ゼロ少佐
「どうやら、完全に囲まれたようだな」スネーク
「そのようだ」ゼロ少佐
「そこからEVAを逃がすには……」スネーク
「ああ。奴等を全滅させるしかない」ゼロ少佐
「カムフラージュ率を常に高く保つんだ」スネーク
「スタングレネード?」シギント
「ショットガンを装備した敵がいるのか?」シギント
「スコーピオンを持った敵がいるようだな」シギント
「気をつけてくれ」シギント
「どう違う?」EVA
「スネーク、聞こえる?」スネーク
「EVAか」EVA
「ええ、お待たせ」スネーク
「無事着いたのか?」EVA
「誰にも見られてないわ」スネーク
「君はヴォルギンのそばにいるのか?」EVA
「そばもそば……」スネーク
「ザ・ボスは?」EVA
「ええ、彼女も近くにいる」スネーク
「気をつけろよ」EVA
「ザ・ボスのこと?」スネーク
「何を見た? 何を知れば亡命を考える?」EVA
「信じないわ」スネーク
「教えてくれ」スネーク
「宇宙?」スネーク
「ザ・ボスも似たようなことを言っていた」スネーク
「真実は何処に?」EVA
「嘘の中に隠れているの」スネーク
「君も嘘を(伏線)?」スネーク
「それが任務であれば」オセロット
「お前は俺の顔に二度も泥を塗った」オセロット
「お前達は下がっていろ」オセロット
「二人っきりだ。邪魔するものはいない」オセロット
「12発だ……いいか、今回は12発だ」オセロット
「さあ、来いっ!」オセロット
「くそっ、見つかったか(ザ・ペインに)!!」オセロット
「(ふん、ふん、えい、えい等、蜂をよける息)」山猫1
「(断末魔の悲鳴)」山猫2~4
「(絶叫しながら逃げる)」スネーク
「!!(悲鳴)」スネーク
「!」ザ・ペイン
「ようやく捉えたぞ」ザ・ペイン
「いくぞっ!」ザ・ペイン
「この感覚! ……このソコロフ
「ぐぅ!」ソコロフ
「離せ!」ソコロフ
「私はいかんぞ!」EVA
「(悲鳴)」EVA
「(痛みに耐えるうめき)」ソコロフ
「ヴォルギン(貴様)……!!」ソコロフ
「くそ!」EVA
「(悲鳴)」オセロット
「待て、売国奴」オセロット
「お前の運を試してやろう」オセロット
「よく見ておけっ!」ソコロフ
「う!(おびえた悲鳴)」ソコロフ
「は!(おびえた悲鳴)」ソコロフ
「ひ!(おびえた悲鳴)」ソコロフ
「ひぃ!!(おびえた悲鳴)」ソコロフ
「ひぃぃ!!(おびえた悲鳴)」ソコロフ
「!!!(おびえた悲鳴)」オセロット
「まだ運があるようだ……」ソコロフ
「はぁぁ(腰を抜かして失禁)」オセロット
「!」オセロット
「!!」ザ・ボス
「戦場で運をあてにするな」オセロット
「ちっ!」大佐
「(笑う)」ザ・ボス
「勝手な真似はするな(クレバスでの事)」ザ・ボス
「……ザ・ペインがやられた」大佐
「なんだと!」ザ・ボス
「大丈夫だ」ザ・ボス
「彼らに任せる」ザ・ボス
「ザ・フィアー、任せたわ」ザ・フィアー
「(奇声)」ザ・ボス
「そして、奴は……ジ・エンドだ」大佐
「ちっ(舌打ち)」ザ・ボス
「ザ・ソロー? 居るの?」グラーニン
「ソコロフなら、もうここにはおらんよ」スネーク
「!(男がソコロフでないと気づいた)」スネーク
「お前は?」グラーニン
「まあいい」スネーク
「随分酔ってるな」スネーク
「奴?」グラーニン
「ソコロフだよ。あんたの目当ても奴なんだろう」スネーク
「二足歩行戦車?」グラーニン
「歩く戦車、ロボットだよ」スネーク
「スネーク
「何だと?」スネーク
「それでソコロフは」スネーク
「(それを見て)いい靴だ」グラーニン
「違う!」スネーク
「……」グラーニン
「だが上層部の馬鹿どもはソコロフを選んだ」スネーク
「そのソコロフはどこに?」スネーク
「何の話だ?」グラーニン
「金も人員も全てシャゴホッドに回され、いよいよ明日最終試験だ。ソコ ロフがヴォルギンの本拠地、大要塞グロズニィグラードの兵器廠で最終 調整している間、私はここで敵のスパイ相手に酒を飲むしかない」スネーク
「……ソコロフはそこに移されたのか?」グラーニン
「ああ」スネーク
「シャゴホッドもそこにあるんだな?」グラーニン
「そうだ」グラーニン
「おい?」グラーニン
「……グロズニィグラードへ行く気か?」グラーニン
「あの要塞は文字通り鉄壁だ」スネーク
「だろうな」グラーニン
「死ぬぞ」スネーク
「そのつもりはない」グラーニン
「待て!」スネーク
「(苛立たしげに)なんだ?」グラーニン
「人の話を聞け。手を貸してやろうというんだよ」スネーク
「(怪訝そうに)なんだって?」グラーニン
「(肩をすくめ)誉めてくれた礼だ」スネーク
「俺が何を褒めた?」スネーク
「……」グラーニン
「こいつをやろう」グラーニン
「あんた、ここへ来るのに倉庫を通っただろう」スネーク
「ああ」スネーク
「……」グラーニン
「これを使えば、その扉が開けられる」スネーク
「なぜ俺に協力を?」グラーニン
「私はこの国が好きだ。この土地を愛しておる」グラーニン
「他で暮らす事など考えられん」グラーニン
「資本主義に!」スネーク
「ぐぉ!(うめき)」スネーク
「(うめき)」ザ・フィアー
「俺はザ・フィアー……」ザ・フィアー
「しかし、それでは面白くない。まだ死ぬな」スネーク
「くっ!(自分を叱咤)」ザ・フィアー
「さあ、ザ・フィアー
「EVA
「スネーク、聞こえる」スネーク
「EVA? 今どこに?」スネーク
「無事なんだな?」EVA
「グラーニンが?」EVA
「どうして?」スネーク
「酔っていたからじゃないか?」EVA
「冗談でしょ?」スネーク
「さあな」スネーク
「どんな?」スネーク
「鍵? ……グラーニンがくれた鍵では?」EVA
「その鍵では開かないわ」EVA
「大丈夫。私がなんとかする」スネーク
「山岳の頂上、だな。わかった」EVA
「待って、まだあるの」スネーク
「どうした?」スネーク
「奴は一人か? 観測手は?」スネーク
「どういうことだ?」EVA
「森の全てが彼の味方らしい……」スネーク
「森が……」EVA
「気をつけて」EVA
「待って、まだあるの」スネーク
「どうした?」スネーク
「待ち伏せか……」EVA
「気をつけてね」スネーク
「(殺気を感じている)……?」ジ・エンド
「(かすかなイビキ)」ジ・エンド
「わしは既に一生分は眠った……あの世の分も」ジ・エンド
「礼を言わせてもらう」ジ・エンド
「よくわしを起こしてくれた」スネーク
「EVA、例のスナイパーが現れた」EVA
「森では?」スネーク
「初めてだ」スネーク
「長期戦になりそうだな」EVA
「そうとは言えないかも」スネーク
「なぜ?」スネーク
「化け物(モンスター)か?」スネーク
「『森』を知り尽くしているわけだ」スネーク
「ああ。そのつもりだ」スネーク
「武器を捨てろ」スネーク
「武器を捨てろ」ゼロ少佐
「どういうことだ?」Pメディック
「老衰……じゃないかしら」ゼロ少佐
「戦いの最中に寿命が尽きたということか」Pメディック
「ええ……」ゼロ少佐
「スネーク、君の勝ちだ」スネーク
「……そうは思えない」ゼロ少佐
「何だと?」スネーク
「……ああ、そうだな……」ゼロ少佐
「任務を遂行することだけを考えるんだ」スネーク
「……了解」ジ・エンド
「失望したぞ、若い蛇よ……」ジ・エンド
「だからわしはジ・エンド
「思い残す事はない。これでわしも森へ還れる」EVA
「あら、早かったのね」スネーク
「疲れているようだな?」スネーク
「その傷は?」EVA
「大佐に……」スネーク
「まさか、ばれたのか?」EVA
「(笑って)珍しいの?」スネーク
「いや、俺も同じく……傷だらけだ」EVA
「見せて?」スネーク
「ダメだ」スネーク
「この傷はどこで?」EVA
「EVA
「知りたい?」スネーク
「……」EVA
「教えない」スネーク
「……(なぜ? という不満顔)」EVA
「いい女に秘密はつきものよ」スネーク
「フルシチョフ?」EVA
「あと、これも」スネーク
「なんだ? これは?」EVA
「勿論。要塞の中心部、兵器廠よ」EVA
「研究施設のある東棟」スネーク
「わかった。兵器廠の西棟だな」EVA
「でもひとつ問題があって」スネーク
「またか」スネーク
「大佐クラス?」EVA
「いい、この写真を見て」スネーク
「どうやって?」EVA
「彼は東棟のどこかにいるはずよ」スネーク
「WIG?」EVA
「最新鋭の表面効果機よ」EVA
「大丈夫、私は名パイロットよ」スネーク
「……」スネーク
「なんだ?」スネーク
「俺の親であり、師匠(マスター)だった」EVA
「恋人でもあった?」スネーク
「……それ以上の存在だ」EVA
「それ以上?」スネーク
「俺の半分はザ・ボスのものだ」EVA
「好きなの?」スネーク
「そういう感情じゃない」EVA
「嫌いなの?」EVA
「そうよ、男と女の間がらはね」EVA
「そんなザ・ボスを殺せるの?」スネーク
「他人の人生に興味を持った事はない……」EVA
「ザ・ボスには興味を持った?」スネーク
「彼女は特別だ」EVA
「そう、私は? 私はどうなの?」スネーク
「君こそどうなんだ?」EVA
「スネーク?」EVA
「どうしたの?」スネーク
「君は?」スネーク
「大丈夫なのか?」スネーク
「(あ……、と声をかけようとする声)」大佐
「(気合)」オセロット
「大佐、何か吐きましたか?」大佐
「いや、その前に死んだ」オセロット
「スパイではなかったのでは?」大佐
「これを見ろ」オセロット
「発信機?」オセロット
「しかし、グラーニンがスパイだったかどうかは?」オセロット
「かもしれん? こいつも同志ですよ」オセロット
「こんなやり方、納得できません」オセロット
「……核砲弾の件も……」大佐
「やるかやられるかだ」大佐
「疑いの芽を摘むことだ」オセロット
「例のアメリカ人では?」オセロット
「では一体誰が?」ザ・ボス
「部下を疑い出すとキリがない」大佐
「ボス?」オセロット
「どこへ行っていた?」ザ・ボス
「ザ・フィアー、ジ・エンドがやられた」大佐
「くそっ!」大佐
「大佐
「惚れたのか?」ザ・ボス
「心配するな、あの男は私がやる」ザ・ボス
「私はデイビークロケットを取ってくる!」オセロット
「ん?」オセロット
「(鼻をひくひくさせる音)」オセロット
「香水か?(どこかで嗅いだ臭い)」オセロット
「ふむ(思い出せない)……」オセロット
「いいブーツだ。ちゃんと磨いておけよ」ゼロ少佐
「山猫部隊を完全に撃退したようだな」スネーク
「ああ」スネーク
「信用していいのか?」ゼロ少佐
「なんだって?」スネーク
「だから信用できると?」スネーク
「……」スネーク
「わかった」スネーク
「少佐、EVAが言っていた誘惑とは?」スネーク
「勿論だ」トム少佐
「スネーク、その沼には気をつけてくれ」スネーク
「何かあるのか?」トム少佐
「底なし沼なんだ」スネーク
「底なし沼?」トム少佐
「待て、スネーク」スネーク
「(注意すべきことが)まだあるのか?」トム少佐
「ああ」スネーク
「一体……?」トム少佐
「ワニだ」スネーク
「ワニ?」トム少佐
「ああ」スネーク
「ワニとは、あのワニか。爬虫類の……」スネーク
「どうしてワニがこんな森の中に?」Pメディック
「はい」スネーク
「インドのワニがなぜここに?」Pメディック
「大型のワニで、雄の成体は6メートル以上にもなるわ」スネーク
「わかった。で……」スネーク
「それは楽しみだ」スネーク
「肉を食べたがすごく美味かったぞ」Pメディック
「そう、よかったわね」スネーク
「どういうことなんだ?」スネーク
「ああ」スネーク
「内部情報?」ゼロ少佐
「EVAの周波数は142.52だ」EVA
「そこにいるワニはとても凶暴よ」EVA
「まずは北へ向かって」EVA
「知ってるの?」スネーク
「ああ」スネーク
「ぅ……(へこんだ)」EVA
「どうかした?」スネーク
「いや……なんでもない……」EVA
「???」EVA
「その必要はないわ」スネーク
「必要ない?」EVA
「ええ」スネーク
「鳴子?」EVA
「ええ。前に言ったでしょう?」スネーク
「いや」EVA
「そう。言い忘れてたのかしら?」スネーク
「……」EVA
「ええ」EVA
「言ったわ」EVA
「知りたい?」スネーク
「ああ」EVA
「どうしても?」スネーク
「ああ」EVA
「やめとく」スネーク
「どうして?」EVA
「無駄だから」スネーク
「無駄?」スネーク
「どういう意味だ?」EVA
「そういう意味よ」スネーク
「ああ」スネーク
「ナイフをフィットさせるためだ」スネーク
「そうだ」シギント
「なぜそんなことを?」シギント
「なるほど……それが例の?」スネーク
「CQCだ」スネーク
「コピー品?」スネーク
「ああ。どういうものなんだ?」スネーク
「赤外線?」スネーク
「そんなもの回避しようがないじゃないか」ゼロ少佐
「その通りだ」ゼロ少佐
「そこには銃座が設置されているようだな」スネーク
「少佐」ゼロ少佐
「どうした?」ゼロ少佐
「例の武装ヘリ?」ゼロ少佐
「Mi8ヒップの武装バリエーションか?」スネーク
「『空飛ぶ歩兵戦闘ビークル』?」シギント
「なるほど。そりゃいいな」ゼロ少佐
「破壊するならいまのうちかもしれんな」スネーク
「EVA」EVA
「なに?」スネーク
「ヘリポートに攻撃ヘリが駐機している」EVA
「ああ」スネーク
「……ああ」スネーク
「なるほど。だが、どうやって?」EVA
「え?」スネーク
「では何を?」スネーク
「乗ったことのないもの?」スネーク
「言っただろう」EVA
「まだ若いから?」スネーク
「ああ」EVA
「答えになってないわ」スネーク
「そうか?」EVA
「ええ」スネーク
「EVA、君は今どこにいるんだ?」スネーク
「答えになってない」EVA
「そうかもしれないわね」スネーク
「EVA……」スネーク
「……」シギント
「こいつを敵に使われたら厄介だぞ」スネーク
「シギント」シギント
「なんだ?」スネーク
「ああ」ゼロ少佐
「リロードの隙を狙って攻撃するんだ」Pメディック
「蜂の巣を投げたり白燐手榴弾を使うのもいいかもしれない」スネーク
「パラメディック」Pメディック
「どうしたの? 怪我!?」スネーク
「いや」Pメディック
「じゃあ?」スネーク
「蜂が離れないんだ」Pメディック
「蜂?」スネーク
「食糧?」Pメディック
「ええ。花の蜜とか……」スネーク
「どういうことだ?」Pメディック
「それよりオセロットを何とかする方が先でしょう」スネーク
「そうだな」Pメディック
「負けないでね」スネーク
「当たり前だ」ゼロ少佐
「スネーク、大丈夫か!? スネーク!!」スネーク
「少佐……」ゼロ少佐
「スネーク……(安堵)」Pメディック
「大丈夫? 怪我はない?」ゼロ少佐
「どこか痛めたのか?」スネーク
「いや」ゼロ少佐
「では敵か? 奴等待ち伏せを?」スネーク
「違う」ゼロ少佐
「では何だ?」スネーク
「暗いんだ」ゼロ少佐
「暗い?」スネーク
「ああ」スネーク
「(小声で)また始まったか……」ゼロ少佐
「何か言ったか?」スネーク
「いや」ゼロ少佐
「おい、ちゃんと聞いているか?」スネーク
「ああ、もちろんだ(聞いてない)」ゼロ少佐
「やはりコブラ部隊か?」スネーク
「オセロットもそう言っていた」ゼロ少佐
「気をつけろ」スネーク
「わかっている」EVA
「スネーク、無事?」スネーク
「そうか……」スネーク
「……」スネーク
「松明か。わかった。で、どこにある?」EVA
「え?」スネーク
「松明はどこにあるんだ?」ゼロ少佐
「主観でグレネードを投げ込め!」ゼロ少佐
「ショットガンを使ってもいいだろう」ゼロ少佐
「危険を感じたら水の中へ逃げ込むんだ」EVA
「蜂を使った攻撃に気をつけて!」Pメディック
「蜂は火や煙にも弱いわ」Pメディック
「スモークグレネードを使えば追い払えるはずよ」Pメディック
「CQCボタンで松明を振り回すのも有効だと思うわ」Pメディック
「蜂の巣を投げれば、蜂を捕まえられるかもしれないわ」Pメディック
「試してみて!」Pメディック
「葉巻の煙で追い払うのもいいかもしれないわね」Pメディック
「CQCボタンで松明を振り回すのも有効なはずよ」シギント
「特にグレネードには気をつけてくれ!」シギント
「奴はトミーガンを使うのか?」シギント
「奴が持っているのはトミーガンだな」ゼロ少佐
「ザ・ペインを倒したようだな」スネーク
「ああ。なんとかな」スネーク
「あんなのがまだ3人いるとは」ゼロ少佐
「4人だ」スネーク
「?」スネーク
「……わかってる」ゼロ少佐
「ならいい」スネーク
「少佐、ザ・ペインが爆発したのは……?」スネーク
「少佐、奴等が爆発するのは……?」ゼロ少佐
「伝説の一部だ」スネーク
「伝説?」シギント
「ああ。そいつは小型爆弾だ」スネーク
「小型爆弾?」スネーク
「……」スネーク
「……覚悟、かもしれんな」シギント
「覚悟?」シギント
「死に場所は戦場しかないというわけか」スネーク
「なんとかな」スネーク
「何が言いたい?」EVA
「それもあるわね」スネーク
「下らん心配はするな。任務は果たす」EVA
「そう願いたいものだわ」スネーク
「洞窟の出口はこの先か?」EVA
「ええ」EVA
「ただし気をつけて」スネーク
「フライングプラットフォーム?」EVA
「空飛ぶ歩兵よ」スネーク
「聞いたことはあるが……」ゼロ少佐
「気をつけろ。上空からの視界は広い」スネーク
「確かアメリカでも研究していたな」シギント
「ああ。50年代にな」スネーク
「少佐、ソコロフが連れ去られた」スネーク
「ああ」ゼロ少佐
「ない」スネーク
「ない?」ゼロ少佐
「ああ」スネーク
「掴めなかっただけでは?」ゼロ少佐
「それはない」ゼロ少佐
「そうだろうか……」スネーク
「どうして?」ゼロ少佐
「私は2年前の彼を見ている」スネーク
「少佐」ゼロ少佐
「なんだ?」スネーク
「ああ……」スネーク
「ああ」スネーク
「ああ……」ゼロ少佐
「どうした?」スネーク
「なんでもない」スネーク
「……(図星)」スネーク
「ああ……。わかっている」ゼロ少佐
「スネーク、上陸して倉庫に侵入するんだ」スネーク
「少佐、ここの扉だが……」ゼロ少佐
「開かないのか?」スネーク
「ああ」ゼロ少佐
「鍵がかかっているんだろう」スネーク
「そのようだが鍵穴がないんだ……」スネーク
「パンチカード?」スネーク
「そうらしいな……」スネーク
「少佐、ここに……(死体がある)」スネーク
「ああ」スネーク
「わかってる」ゼロ少佐
「なら、なぜ脱出しない?」スネーク
「出来るのか!?」ゼロ少佐
「当たり前だ」ゼロ少佐
「敵がやって来る前に脱出するんだ」ゼロ少佐
「スネーク、足元を見ろ!」スネーク
「ロープが張ってある……」ゼロ少佐
「危なかったな」スネーク
「ああ」シギント
「戦術研究の一環かもしれないな」スネーク
「戦術研究?」スネーク
「そのための研究を?」ゼロ少佐
「侵入できるか?」スネーク
「いや。扉が開かない」スネーク
「やってみる」スネーク
「どんな方法だ?」ゼロ少佐
「それは……(思いつかなかった)」Pメディック
「扉の前でお祭りを開くっていうのはどう?」スネーク
「お祭り?」スネーク
「本当か?」Pメディック
「勿論」ゼロ少佐
「相変わらずニッポンのことには詳しいな」Pメディック
「じゃあ自分で考えなさいよ」ゼロ少佐
「外壁の内側へ潜入できたようだな」スネーク
「いや。嘘ではない」ゼロ少佐
「そう言い切る根拠は?」スネーク
「俺のカンだ」ゼロ少佐
「……信じよう」シギント
「一言で言うなら、ただの冗談だ」シギント
「ああ」スネーク
「どういうものかわかるか?」シギント
「……悪いが、見当もつかない」スネーク
「そうか……」スネーク
「ああ」スネーク
「そうか……」シギント
「東側における最高の名誉といえるだろう」スネーク
「移動式のプラットフォーム?」スネーク
「移動して発射可能な核ミサイルか……」ゼロ少佐
「スネーク、大丈夫か!?」Pメディック
「毒矢を受けたのね!? 矢に塗られた毒が回ってるわよ!」Pメディック
「サバイバルビュアーの『CURE』で血清を打つのよ!」スネーク
「だが血清を持ってないんだ……」Pメディック
「全ての処置をすれば矢創は完全に治るわ」Pメディック
「さあ、早く治療して!!」ゼロ少佐
「奴を見つけて主観攻撃で撃つんだ」Pメディック
「血清で毒を治療した後、矢創を治すことも忘れないで」ゼロ少佐
「食糧を武器として活用するんだ」ゼロ少佐
「トラップの近くにいる時は気をつけろ」シギント
「だが弱点がないわけじゃない」シギント
「サーマルゴーグルを使うのも有効だろう」ゼロ少佐
「スネーク、またコブラ部隊を倒したな」スネーク
「ああ。残りは一人だ」スネーク
「ああ。残りは二人だ」スネーク
「……わかっている」ゼロ少佐
「ならいい」スネーク
「わかった」ゼロ少佐
「だが気をつけろ」スネーク
「ジ・エンドだ。だが行くしかない」ゼロ少佐
「気をつけろ。敵は伝説のスネーク
「わかっている。だが行くしかない」ゼロ少佐
「注意しろ」スネーク
「ああ」スネーク
「わかっている」EVA
「北へ進んで」スネーク
「わかっている」スネーク
「ジ・エンドだろう?」EVA
「ええ」EVA
「ただし、気をつけて」EVA
「彼と戦って勝たない限り……」スネーク
「先へは進めない」EVA
「ええ」スネーク
「なら勝てばいい」EVA
「そうね」スネーク
「山猫部隊だろう?」EVA
「ええ」EVA
「というより……」スネーク
「EVA」EVA
「なに?」EVA
「何してたと思う?」スネーク
「それを聞いてるんだ」EVA
「どうしてそんなこと聞くの?」スネーク
「知りたいからだ」EVA
「何を?」EVA
「怒った?」スネーク
「……(怒)」EVA
「じゃあね」スネーク
「EVA」EVA
「なに?」スネーク
「森の中に家があるんだが」EVA
「あるわね」スネーク
「まるで別荘のようだが、これは……」EVA
「弾薬や食糧の備蓄もあるはずよ」スネーク
「EVA」EVA
「なに?」スネーク
「あのタチアナというのは何者だ?」スネーク
「(軽口には乗らない)何者なんだ?」スネーク
「もう少し調べられるか?」スネーク
「EVA……」EVA
「わかったわ。少し待ってて」スネーク
「では設計局にいた頃からの(愛人か)?」EVA
「そうみたいね」スネーク
「確かなのか?」EVA
「ええ。どうして?」スネーク
「当然?」スネーク
「……」スネーク
「EVA……」EVA
「じゃあね」ゼロ少佐
「奴に見つかれば即座に撃たれるぞ」ゼロ少佐
「この戦いは長時間の狙撃戦になるだろう」ゼロ少佐
「一瞬たりとも気を抜くんじゃないぞ!」ゼロ少佐
「サーマルゴーグルを使うのもいいだろう」ゼロ少佐
「ジ・エンドに撃たれたのか!?」スネーク
「ああ……」ゼロ少佐
「奴の動きを予想して、後方に回り込め」ゼロ少佐
「集音マイクを使うのもいいだろう」Pメディック
「食糧をこまめにPメディック
「気絶する前に処置するのよ。いいわね!」Pメディック
「雨が降ってきたわね」ゼロ少佐
「集音マイクを使うのもいいだろう」ゼロ少佐
「サーマルゴーグルも有効なはずだ」ゼロ少佐
「敵の近くではストーキングで移動しろ」Pメディック
「カムフラージュしながら見つからないように進んで!」ゼロ少佐
「山岳の頂上でEVAと合流するんだ」ゼロ少佐
「山岳に出たようだな」スネーク
「少佐、例の武装ヘリが飛んでいる……」ゼロ少佐
「ヘリポートにあった?」スネーク
「そうだ」ゼロ少佐
「開くか?」スネーク
「ダメだ」スネーク
「試してみよう」スネーク
「少佐。例の扉だが、やはり開かなかった」ゼロ少佐
「そうか」ゼロ少佐
「EVAが中から押さえているんだろう」スネーク
「なぜそんなことを!?」ゼロ少佐
「よく考えてみろ」スネーク
「……。(考えている)」ゼロ少佐
「わかったか」スネーク
「ああ。だがまさかあんなことで……」ゼロ少佐
「なに?」スネーク
「ああ……」ゼロ少佐
「全く君という男は……まあいい」スネーク
「ああ……」Pメディック
「……あなた一体何したの?」EVA
「山岳に着いたわね」EVA
「山頂はまだ上よ。奥へ進んで」EVA
「山頂はまだ上よ。上へ登って」スネーク
「何か問題が?」EVA
「少し寄り道してきたのよ」スネーク
「寄り道?」スネーク
「土産? なんだ?」EVA
「気になる?」スネーク
「ああ」EVA
「じゃあ気にしていて」スネーク
「……」EVA
「会ったときのお楽しみよ」スネーク
「EVA、ここの扉が開かないんだが……」EVA
「開くわけないでしょう」スネーク
「どうして?」スネーク
「……」スネーク
「つまり……何に気をつければいいんだ?」Pメディック
「高地ではいつもより疲れやすくなるってことによ」スネーク
「ああ」Pメディック
「スタミナの消耗は今までよりもずっと激しくなるわ」シギント
「ヘリポートにあった?」スネーク
「ああ」シギント
「RPG―7を使うんだ」フューリー
「私は宇宙からの帰還者」フューリー
「その時(大気圏投入時)、灼熱の世界を見た」フューリー
「そこで見出したものはなんだと思う」フューリー
「怒りだ。生きる事への憤怒だ」フューリー
「ザ・ボス……コブラ部隊もこれで終わり」フューリー
「あなただけは……生き延びてください」フューリー
「私もザ・ソローの下に行きます」フューリー
「フューリー
「地獄の灼熱が私を浄化してくれる!」フューリー
「見えた! 管制塔聞こえるか!!」フューリー
「還ってきた!!」フューリー
「大地だ……」ソコロフ
「これだ」EVA
「約束は守るわ」EVA
「『賢者の遺産』については?」ソコロフ
「その事は何もしらん……」EVA
「そう……」ソコロフ
「やめろ!」ソコロフ
「ふぅ(安堵)」ソコロフ
「誰だ!」ソコロフ
「あんた、CIAの……? なぜここに?」スネーク
「遅すぎた?」ソコロフ
「……」スネーク
「まさか……シャゴホッドが?」スネーク
「……ソコロフ、フェイズ2とは一体?」ソコロフ
「加速するんだ。シャゴホッド本体を」スネーク
「加速?」スネーク
「まさに悪魔の兵器か……」スネーク
「ソ連全土に配備を?」ソコロフ
「わかったろう。遅すぎたんだ」スネーク
「いいや。まだ遅くはない」ソコロフ
「なに?」ソコロフ
「だが……」ソコロフ
「C3爆薬なら格納庫ごと吹っ飛ぶ」スネーク
「どこにある?」ソコロフ
「ここの武器庫にあったが、今はない」ソコロフ
「女スパイが盗んだ」ソコロフ
「さっき来ていた」スネーク
「EVA?」スネーク
「あんたの愛人じゃないのか?」ソコロフ
「私の愛人は……」スネーク
「これは?」ソコロフ
「家内と娘だ。アメリカにいる」スネーク
「タチアナ(EVA)とはいつから?」ソコロフ
「ほんの数週間前だ」スネーク
「バーチャスミッションの数日前?」スネーク
「何を渡した?」ソコロフ
「シャゴホッドの実験データの全てだ」ソコロフ
「……いいや。私は行かない」スネーク
「俺の任務はあんたを助けることだ」ソコロフ
「いいんだ」スネーク
「ソコロフ!」ソコロフ
「フルシチョフも私を見捨てた」スネーク
「アメリカへは?」ソコロフ
「一時はそれも考えていた」ソコロフ
「家族もアメリカにいる」ソコロフ
「しかし、アメリカに逃げたとしても……」ソコロフ
「何処に行こうと関係ない」ソコロフ
「私は兵器開発者……」ソコロフ
「正直、疲れた……」ソコロフ
「毎日、寝ずに……」ソコロフ
「誰に褒められる事もない」ソコロフ
「人の為になるものでもない」ソコロフ
「政治に利用されるだけだ」ソコロフ
「宇宙競争も軍備競争も同じだ」ソコロフ
「ミサイルもロケットも変わらない」ソコロフ
「家族を頼む」大佐
「お前は誰だっ!」大佐
「とぼけなくてもいい」大佐
「こそ泥がいたとは」ソコロフ
「(悲鳴)」大佐
「(うめき)」ザ・ボス
「常に自分を見失わないことだ」ザ・ボス
「手を出すな!」スネーク
「ぐ……!(うめき、気絶)」大佐
「さすがはザ・ボス……」ザ・ボス
「私とこの男で編み出した」ザ・ボス
「殺すのか?」大佐
「(連打する気合)」スネーク
「(連打される悲鳴)」スネーク
「(さらにメッタうちされる悲鳴)」大佐
「言え!?」EVA
「やめて!」ソコロフ
「(悲鳴)」EVA
「何も知らないのよ!」ソコロフ
「(悲鳴)」大佐
「いい加減に吐け!!」EVA
「もうやめて!」ソコロフ
「(悲鳴)」EVA
「ひどいわ!」EVA
「彼はそんなことしてない!」大佐
「この……!」大佐
「……死んだか」大佐
「お前の狙いは何だ?」大佐
「シャゴホッドか!?」大佐
「ソコロフか!?」大佐
「誰が手引きしている?」大佐
「まだまだ終わらんぞ」大佐
「こいつはどうだ!」スネーク
「(電撃をくらった悲鳴)」スネーク
「(電撃をくらった悲鳴)」スネーク
「(電撃をくらった悲鳴)」スネーク
「(電撃をくらった悲鳴)」ザ・ボス
「無駄だ。そいつは口を割らない」ザ・ボス
「そう訓練されている」ザ・ボス
「私が訓練したんだ」スネーク
「(電撃をくらった悲鳴)」スネーク
「(電撃をくらった悲鳴)」スネーク
「(電撃をくらった悲鳴)」スネーク
「(電撃をくらった悲鳴)」スネーク
「(電撃をくらった悲鳴)」スネーク
「(電撃をくらった悲鳴)」大佐
「これは? 発信機……」ザ・ボス
「私よ……」ザ・ボス
「こいつの動きを知るために私が付けた」大佐
「なぜ?」ザ・ボス
「コブラ部隊が待ち伏せする為だ」ザ・ボス
「私を疑うというのか?」大佐
「いや……」ザ・ボス
「どうして欲しい?」大佐
「そうだな、眼を大佐
「さあ!」大佐
「やれ!」EVA
「!(見ていられない)」EVA
「く!」スネーク
「(ハァ……ハァ、等、恐怖に乱れた息)」EVA
「やめて!」大佐
「なんだ? ターニャ?」EVA
「酷すぎる」オセロット
「これは、これは……(やはり)」オセロット
「なぜ、かばう?」オセロット
「(スンスンと匂いをかぐ音)この臭い?」オセロット
「タチアナ、おまえがスパイだな?」EVA
「なんの事?」オセロット
「(匂いをかぐ音)この臭い……」EVA
「やめて!」オセロット
「いえ、この女に興味はありません」オセロット
「試してみたいのです」オセロット
「こいつに判断して貰います」大佐
「好きにするがいい」オセロット
「いくぞ!」EVA
「!」EVA
「!」EVA
「!」スネーク
「!!(絶叫)」EVA
「(悲鳴)」ザ・ボス
「これで思い通りになったか?」EVA
「(嗚咽)」オセロット
「(ふ!等、拳で一撃する気合)」スネーク
「(うめき)」オセロット
「大佐の拷問に耐えたな」オセロット
「究極の表現法だ」オセロット
「命拾いしたな。タチアナ」スネーク
「(悲鳴)」ザ・ボス
「逃げて!」スネーク
「君は……」スネーク
「EVA……」EVA
「また連絡する」スネーク
「そうか?」見張り
「そうさ」スネーク
「寂しいな」見張り
「ああ。寂しい……すごくな」スネーク
「子供の名は?」見張り
「ジョニー」スネーク
「いい名だ」スネーク
「ジョニー一族か」スネーク
「そうだな」見張り
「ああ、家族にあいたい……」スネーク
「辛いな」見張り
「ほら」スネーク
「ここを出してくれないか?」見張り
「ちょっと話しすぎた」見張り
「じゃあな」EVA
「スネーク? もう地下へ……」EVA
「……」EVA
「それが、スネーク……」スネーク
「また問題か?」EVA
「ええ」スネーク
「何だ?」EVA
「出られないの」スネーク
「出られない?」スネーク
「なんだって?」スネーク
「封鎖された?」スネーク
「ここへか?」スネーク
「だが出口は封鎖されているんだろう?」オセロット
「この時を待っていた」オセロット
「誰も手を出すなっ!」オセロット
「これで終わりだ」スネーク
「!(意を決し、飛び込む気合)」オセロット
「スネーク!(やめろっ!)」スネーク
「ぷはっ(水面から顔を出して息)」オセロット
「まだ死ぬな……」スネーク
「おまえもコブラ部隊か?」ザ・ソロー
「哀しい……哀しい……」ザ・ソロー
「哀しみが集う……」ザ・ソロー
「お前も哀しみのひとつ……」ザ・ソロー
「この世は哀しい……」ザ・ソロー
「ボス、俺を撃ってくれ!」ザ・ボス
「できないっ!」ザ・ソロー
「撃てっ!!」ザ・ボス
「……」ザ・ソロー
「戦士の魂は常に君と共にある」ザ・ソロー
「悲しむことはない……また会える」スネーク
「ぷはぁ!!(酸素をむさぼる)」スネーク
「(咳き込み、水を吐く)」ゼロ少佐
「大丈夫か、スネーク。危なかったぞ」スネーク
「俺は一体?」スネーク
「あの世……。あれはあの世か?」ゼロ少佐
「どうした?」スネーク
「どういう奴だ?」スネーク
「霊媒(ミディアン)?」ゼロ少佐
「あの世と交信し、死人を降霊する能力だ」スネーク
「どういうことだ?」シギント
「ザ・ソローは死んでるんだよ。2年前に」スネーク
「2年前に死んでいる……」シギント
「チェリノヤルスク……あの断崖でね」シギント
「殺したのはザ・ボスだ」スネーク
「ザ・ボスが?」スネーク
「……それで?」シギント
「大丈夫か?」スネーク
「わかってる」スネーク
「EVA?」スネーク
「ああ。危うく別の世界へ行きかけたが」EVA
「なんのこと?」スネーク
「いやなんでもない。とにかく俺は無事だ」スネーク
「川に飛び込んだ」EVA
「あそこから? 無茶するわね」スネーク
「ああ。流されて死にかけたが」EVA
「それはよかった」スネーク
「(抗議)よかった?」スネーク
「どこだ?」スネーク
「滝か」スネーク
「川を上ったところにある滝の裏だな」EVA
「じゃあ、あとで」スネーク
「少佐、またあのタチアナという女を見た」スネーク
「頼む」ゼロ少佐
「ところで、スネーク」スネーク
「何だ?」ゼロ少佐
「どこへ行けばいいか、わかってるか?」スネーク
「当たり前だろう」ゼロ少佐
「言ってみろ」スネーク
「グロズニィグラードの地下壕だ」ゼロ少佐
「その入り口の場所はわかってるか?」スネーク
「あ、ああ……(わかっていない)」ゼロ少佐
「どこだ?」スネーク
「それは……向こうの方だ」ゼロ少佐
「向こう?」スネーク
「いや間違えた。こっちの方だ」ゼロ少佐
「……」スネーク
「……あっちだったか?」ゼロ少佐
「……(ため息)」スネーク
「(ぼそりと)……そっちだったのか……」Pメディック
「ザ・ボスが乗っていた馬はおそらくアンダルシアンね」Pメディック
「アンダルシアンはその名の通りスペイン産の馬よ」Pメディック
「美しさと乗りやすさ、運動能力の高さで知られているわ」スネーク
「なるほど」Pメディック
「言っておくけど、食べられないわよ」スネーク
「何も言ってないじゃないか」Pメディック
「でも言いたそうだった」スネーク
「そうか?」Pメディック
「ええ」Pメディック
「馬を食べようなんて考えないで。わかった?」Pメディック
「なんですって!?」スネーク
「冗談だ」Pメディック
「……」スネーク
「……。(考え込む)」スネーク
「そうだな……」スネーク
「シギント」シギント
「なんだ?」シギント
「聞いたよ」ゼロ少佐
「奴の背後を取って攻撃するんだ」ゼロ少佐
「暗視ゴーグルを使え」ゼロ少佐
「松明や葉巻を使うのもいいかもしれんな」Pメディック
「スネーク、ザ・フューリーの火焔には気をつけて」Pメディック
「サバイバルビュアーで燃えている服を着替えるのもいいわ」Pメディック
「すぐに火を消せば火傷は免れるはずよ」Pメディック
「体に火がついたらすぐに対処して。いいわね!」シギント
「その威力は、見ての通りだ」シギント
「だがその耐火服を破いてやれば話は別だ」シギント
「天井を見てみろ。ガス管があるぞ」シギント
「ガス管を撃てば炎が噴き出すだろう」ゼロ少佐
「ザ・フューリーを倒したな」スネーク
「ああ」ゼロ少佐
「あとは……(ザ・ボスだ)」スネーク
「わかっている」ゼロ少佐
「ならいい」スネーク
「ああ」ゼロ少佐
「遂にグロズニィグラードへ辿り着いたな」スネーク
「ああ」スネーク
「わかっている」スネーク
「EVA?」EVA
「スネーク?」スネーク
「無事だったか……」EVA
「心配してくれてたの?」EVA
「素直じゃないのね。まあいいわ」スネーク
「なんだ?」EVA
「ありがとう」スネーク
「ああ」EVA
「さあ任務にもどりましょう」スネーク
「わかった。だがなぜだ?」EVA
「え?」スネーク
「?」スネーク
「どういう意味だ?」EVA
「さあね」スネーク
「EVA、ライコフとかいう少佐だが」EVA
「え?」EVA
「ええ」スネーク
「同格の扱い?」EVA
「ええ」スネーク
「少佐なのにか?」EVA
「そうよ」スネーク
「どうして?」EVA
「わからない?」スネーク
「ああ」スネーク
「……ああ」スネーク
「どういう意味だ?」EVA
「自分で考えなさい」スネーク
「おい……」EVA
「じゃあね」EVA
「ところでスネーク」スネーク
「なんだ?」EVA
「どうして食べないの?」スネーク
「なんのことだ?」スネーク
「食べなくちゃいけないのか?」EVA
「当たり前でしょう」スネーク
「どうして?」EVA
「私のプレゼントだからよ」スネーク
「……」スネーク
「3個? 俺がもらったのは2個だぞ?」EVA
「あ……(しまった!)」スネーク
「EVA、グラーニンは?」EVA
「殺されたわ、大佐に」スネーク
「それでグラーニンが犠牲に?」EVA
「殺戮のための暴力」スネーク
「君への疑惑は?」スネーク
「気をつけろ」EVA
「お互い様よ」EVA
「まさに『恐るべき要塞』ね」スネーク
「ふたつ付いてる」シギント
「そこにある装甲車はBTR―152だな」スネーク
「『オブジェクト279』?」シギント
「ああ」ゼロ少佐
「スネーク、ライコフがいたのか!?」スネーク
「ああ。だが逃がしてしまった」ゼロ少佐
「なんだと?」スネーク
「すまない。すぐに……」スネーク
「わかった。だが……」ゼロ少佐
「なんだ!? さっさと行け!!」スネーク
「……(別に……)」スネーク
「EVA、脱出手段の話だが」EVA
「ああ、WIGを使うつもり」スネーク
「表面効果機だな」スネーク
「ソ連では既に実用化を?」スネーク
「君の腕を信じよう」スネーク
「EVA、ライコフはどういう奴なんだ」EVA
「ヴォルギンのお気に入り」スネーク
「他には?」EVA
「顔立ちが整ってる、ハンサムね」スネーク
「それは君の主観?」スネーク
「参考にならないな。もっと……」スネーク
「そうか」EVA
「そうよ」スネーク
「振られたな?」スネーク
「だが……」スネーク
「?」シギント
「わからん」スネーク
「シギント、ここにある扉だが……」シギント
「聞いた」ゼロ少佐
「スネーク、どこへ行く?」スネーク
「少佐。ライコフに変装したぞ」ゼロ少佐
「……」スネーク
「……だめか?」ゼロ少佐
「ああ」EVA
「スネーク、何してるの?」スネーク
「EVA、ライコフに変装したぞ」EVA
「……」スネーク
「どうした?」EVA
「なにか違うわね」スネーク
「違う?」EVA
「ええ」スネーク
「どう違うんだ?」スネーク
「なんだって!?」EVA
「いえその、顔が違う」スネーク
「そりゃ違うだろう」EVA
「だからそこを何とかしないと」スネーク
「どうやって?」ゼロ少佐
「うまくライコフに変装できたようだな」スネーク
「ああ。どこから見てもライコフだ」ゼロ少佐
「うむ。なんだか腹がたってきた……」スネーク
「どうして? 人気が出そうじゃないか」ゼロ少佐
「それはありえんな。……まあいい」ゼロ少佐
「西棟へ潜入し、ソコロフを救出してくれ」ゼロ少佐
「早くライコフに変装するんだ」ゼロ少佐
「しかし奇遇だな」スネーク
「何が?」スネーク
「それが?」スネーク
「……」(スネークの本名もジャック)スネーク
「俺に兄弟はいない」ゼロ少佐
「そうか? たくさんいる気がしたんだが」スネーク
「???」シギント
「いや、さっぱりだ」スネーク
「わかった」EVA
「ええ」スネーク
「本当に?」EVA
「本当よ」スネーク
「どうして?」スネーク
「……」EVA
「その渡り廊下をまっすぐ進んで」EVA
「さあ、早くライコフに変装して」Pメディック
「スネーク? あ……」スネーク
「?」Pメディック
「は、はじめまして」スネーク
「パラメディック、俺だ」Pメディック
「スネーク? なんだ、びっくりした、初対面の方かと……」Pメディック
「そうだけど、あまりにカッコ良かったから……」スネーク
「は!?」Pメディック
「カッコイイでしょ? そう思わない? 金星人っぽくて」スネーク
「金星人……?」Pメディック
「そんなこと有り得ないわ。だけど……」スネーク
「……」ゼロ少佐
「スネーク!」スネーク
「……少佐」ゼロ少佐
「無事だったか……」Pメディック
「よかった……」スネーク
「ああ」Pメディック
「なぜかしら?」ゼロ少佐
「ザ・ボスは君へ銃を渡したのか?」ゼロ少佐
「なんのために?」スネーク
「……わからない」ゼロ少佐
「そうか……」スネーク
「それは無理だ」ゼロ少佐
「どうして?」スネーク
「弾がない」ゼロ少佐
「ああ」スネーク
「中に仮死薬が入っていた」ゼロ少佐
「仮死薬?」スネーク
「ああ。これは一体……?」ゼロ少佐
「わからん」スネーク
「……」スネーク
「いや」ゼロ少佐
「そうか……」スネーク
「……(見たが思い出せない)」ゼロ少佐
「いや見ただろう。私は覚えているぞ」スネーク
「いくつだ?」ゼロ少佐
「……(思い出せない)」スネーク
「忘れてるじゃないか」スネーク
「……(なんだそれ)」スネーク
「何を」EVA
「だけどおかげで、あなたは眼を」EVA
「私も?」スネーク
「?」スネーク
「他に理由はない」EVA
「じゃあ任務が終われば?」スネーク
「今は任務だけだ」スネーク
「そういう意味じゃない」EVA
「スネーク、いい知らせがあるわ」スネーク
「なんだ?」スネーク
「どうして?」EVA
「もっといたぶるためだとか」スネーク
「わかってる」スネーク
「特定の周波数?」スネーク
「なるほど。その周波数、わかるか?」EVA
「調べてみるから少し待ってて」スネーク
「そうか……」スネーク
「どうして?」EVA
「そこまではわからないけど」スネーク
「だろうな」EVA
「?」スネーク
「いやこっちのことだ」スネーク
「調子の悪いフリ?」Pメディック
「スネーク、あなたの右眼のことだけど……」スネーク
「ああ」スネーク
「サバイバルビュアーでも治せない」Pメディック
「ええ……」Pメディック
「ごめんなさい。力になれなくて……」スネーク
「心配するな。まだ戦える」Pメディック
「看守が持ってくる食糧は必ず食べるようにしなさい」Pメディック
「LIFEやスタミナを回復するには睡眠をとるのもいいわ」スネーク
「パラメディック」Pメディック
「なに?」スネーク
「吐くにはどうすればいい?」Pメディック
「はぁ?」スネーク
「吐きたいんだ」Pメディック
「(引いてる)は、吐くって何を?」Pメディック
「一体……?(頭がおかしくなったかと訝る)」Pメディック
「あぁ(イカれたわけではなかったとわかり安心した)」スネーク
「なんだと思ったんだ?」スネーク
「?」Pメディック
「看守の目の前で吐いて見せるって手、使えると思うわ」Pメディック
「サバイバルビュアーで目を回すって方法もあるわね」Pメディック
「試してみて」Pメディック
「スネーク、今よ! 看守を倒して脱出して!」Pメディック
「スネーク、扉が開いているわ。早く脱出して!」ゼロ少佐
「スネーク、どうした?」スネーク
「……少佐、今は何年だ?」ゼロ少佐
「なんだって?」スネーク
「……ここは?」スネーク
「いや……」ゼロ少佐
「硫酸だ」スネーク
「夢だったか……」ゼロ少佐
「頼むぞ。脱出の方法は必ずある」EVA
「スネーク?」EVA
「そういう好みはないと思うけど」スネーク
「嫌な夢を見た」EVA
「(呆れて)夢?」スネーク
「ああ……」スネーク
「何だって?」EVA
「それがあなたの見た夢ね」スネーク
「……さあな」スネーク
「どんな歌でも?」EVA
「好きなだけアンコールして」スネーク
「楽しみだ」スネーク
「ああ」Pメディック
「スネーク、どうしたの?」スネーク
「……どうしたと思う?」Pメディック
「体調でも崩した?」Pメディック
「ああ! まさか本当にドラキュ……」Pメディック
「だけど、その……!」スネーク
「!」(「発見!」SE)Pメディック
「……ごめんなさい。今のは本当に無意識だったの」スネーク
「……」Pメディック
「仲直りして、スネーク」スネーク
「ああ。もういい」Pメディック
「本当?」スネーク
「ああ」スネーク
「任せておけ」シギント
「スネーク、無事か?」スネーク
「ああ、だが嫌な夢を見た」シギント
「へえ、どんな?」スネーク
「そうだな」スネーク
「だといいが」スネーク
「それは最悪だったな」シギント
「良かっただろ、夢で」スネーク
「ああ、夢で良かった」シギント
「目、覚めたか」スネーク
「ああ」シギント
「よし。ならひと仕事片付けちまおう」スネーク
「わかった」スネーク
「ああ」ゼロ少佐
「脱出に成功したのか?」スネーク
「ああ。なんとかな……」ゼロ少佐
「まずはその収容所を出て、北西へ向かえ」ゼロ少佐
「言うな」スネーク
「……」ゼロ少佐
「……それが彼への手向けでもある」スネーク
「ああ……」ゼロ少佐
「スネーク、武器は手に入れたか?」スネーク
「いや……」ゼロ少佐
「そうか……」ゼロ少佐
「こころもとないな」スネーク
「フォークがある」ゼロ少佐
「それは武器なのか……?」ゼロ少佐
「スネーク、発信機を見つけたのか?」スネーク
「ああ」ゼロ少佐
「期待には応えられたな」スネーク
「ああ……」EVA
「信用してないの?」スネーク
「そういうわけではないが……」スネーク
「!!」スネーク
「あれはだな……」スネーク
「なに!?(エロ行為かと思った)」EVA
「敵の陽動をよ」スネーク
「ああ……」Pメディック
「スネーク、服は手に入れた?」スネーク
「まだだ」Pメディック
「じゃあまだ裸?」スネーク
「ああ」スネーク
「少佐、EVAの用意した脱出路は……」ゼロ少佐
「聞いた」ゼロ少佐
「スネーク、敵は軍用犬を放っている」スネーク
「少佐、ここに扉がある」スネーク
「……いや」ゼロ少佐
「やはり封鎖されているか」スネーク
「やってみる」スネーク
「少佐、やはりこの扉は開かないようだ」ゼロ少佐
「そうか……」ゼロ少佐
「スネーク」スネーク
「……(上の空)」ゼロ少佐
「スネーク!」スネーク
「あ、ああ、少佐か……。なんだ?」スネーク
「いや、大丈夫だ」ゼロ少佐
「そうは思えんが」スネーク
「そうか?」ゼロ少佐
「ああ」スネーク
「……」ゼロ少佐
「あの川で何かあったのか?」スネーク
「いや……」ゼロ少佐
「どうした、言ってみろ。力になるぞ」ゼロ少佐
「信じるとも。君のいうことなら」スネーク
「なら言うが、俺はあの川で……」ゼロ少佐
「うむ」スネーク
「あの世を見たんだ」ゼロ少佐
「……あの世?」スネーク
「ああ」スネーク
「死後の世界、という奴だろうか」ゼロ少佐
「……(完全に引いた)」スネーク
「ん? ああ……」Pメディック
「(OFF)さあ……。頭を強く打ったのかも……」ゼロ少佐
「(OFF)……それだけだろうか?」Pメディック
「(OFF)というと?」スネーク
「少佐?」スネーク
「少佐!」ゼロ少佐
「ど、どうした、スネーク?」スネーク
「聞こえてるぞ」ゼロ少佐
「ま、まあ、とにかく君が無事でよかった」Pメディック
「え、ええ。ホントによかった。無事……っぽくて……」スネーク
「……」ゼロ少佐
「スネーク、敵に追われているのか?」スネーク
「ああ。山猫部隊の連中だ」EVA
「スネーク、敵に追われてるの?」スネーク
「ああ。山猫部隊の連中だ」EVA
「あなたの装備品よ」スネーク
「ずぶ濡れだぞ、EVA」EVA
「そういうあなたもね」EVA
「あなたの装備品よ」スネーク
「ずぶ濡れだぞ、EVA」EVA
「そういうあなたもね」スネーク
「(かなりの勢いで食べる音)」スネーク
「どうだ?」EVA
「私はいい」スネーク
「蛇は嫌いか?」EVA
「食べるのはね」スネーク
「マタ・ハリ【注1】か(スパイだから)」スネーク
「任務でも蛇は食えないか……」スネーク
「……(ごくり)」スネーク
「何がいい?」EVA
「そうね……スシとかどう?」スネーク
「スシ?」EVA
「(微笑み)」スネーク
「(わずかに微笑む)」EVA
「スネーク?」EVA
「ありがとう」EVA
「スネーク」スネーク
「気にする事はない」EVA
「大丈夫?」EVA
「そう、よかった」EVA
「スネーク、こっちへ来て……」スネーク
「いつの間に……」EVA
「動かないで」EVA
「私がしてあげる」(発信機除去)EVA
「いいのよ、楽にして」スネーク
「ああ……」スネーク
「性能は充分だ」(発信機の)スネーク
「こうか?」EVA
「そう」EVA
「……どう?」スネーク
「(スネークのうめき)」EVA
「まだよ、我慢して」スネーク
「(スネークの悲鳴)」EVA
「取れた! 発信機!!」スネーク
「EVA
「C3、西側の高性能爆薬よ」EVA
「粘土みたいに形がかわるの」スネーク
「本当に?」EVA
「ええ。だけどコツがいる」スネーク
「教えてくれ」EVA
「どう? これ?」スネーク
「そのタンクを爆破する?」スネーク
「4ヶ所全てにか」スネーク
「では格納庫は無人?」EVA
「いいえ。警備は残ってる」スネーク
「そうか。で、セットしたら?」スネーク
「猶予は?」EVA
「5分」EVA
「7分」EVA
「10分」EVA
「15分」EVA
「20分」スネーク
「わかった」EVA
「ええ。それが任務だから」スネーク
「フルシチョフか?」スネーク
「?」EVA
「あなたのサポート」スネーク
「ああ」EVA
「これで扉が開くわ」スネーク
「君は?」EVA
「わかったわ」EVA
「まだやれるわ」EVA
「私の魅力の前には誰も……」スネーク
「(呆れた感じ。誘いには乗らない)」EVA
「あなた以外はね」スネーク
「EVA、注意するに越したことはない」スネーク
「え?」EVA
「風が私を強く打つの。痛いほど」スネーク
「君の名前は?」EVA
「タチアナ」スネーク
「いや、本当の君?」EVA
「(ふふんと笑う)」EVA
「ターニャは嫌い?」スネーク
「ターニャ、見つかるなよ」スネーク
「?」EVA
「これ? ボタン式のカメラ」スネーク
「どうするつもりだ?」スネーク
「おいっ(EVA)?」EVA
「何っ!」スネーク
「また濡れるぞ!」ゼロ少佐
「スネーク、格納庫に潜入できたようだな」スネーク
「ああ。ここにシャゴホッドがある」スネーク
「わかってる」ゼロ少佐
「もうひとつの任務も残ってはいるが……」スネーク
「ザ・ボスの(暗殺か?)……」ゼロ少佐
「そうだ」スネーク
「……」ゼロ少佐
「今はシャゴホッドの破壊に集中してくれ」スネーク
「……了解」スネーク
「TNTと同じだな」シギント
「そうしてくれ」スネーク
「わかった」シギント
「必ずそれまでに脱出してくれよ」ゼロ少佐
「スネーク、頼んだぞ」EVA
「スネーク?」スネーク
「EVAか」スネーク
「今度は逃がさない」ゼロ少佐
「スネーク、急げ!」ゼロ少佐
「脱出ルートはEVA任せか?」スネーク
「そうだ」ゼロ少佐
「大丈夫か?」スネーク
「彼女なら大丈夫だろう」ゼロ少佐
「先ほどから連絡がないようだが……」スネーク
「大丈夫だ。……そう信じている」ゼロ少佐
「そうか。とにかく脱出を急いでくれ」大佐
「スネーク!!」スネーク
「(うめき)」ザ・ボス
「どうして戻ってきた?」スネーク
「(うめき)」大佐
「『賢者の遺産』だ」オセロット
「臭いだ。臭いでわかった」オセロット
「いや、香水ではない」大佐
「なかなかいい女だった」大佐
「殺すには惜しい……」大佐
「私の言いなりだった」EVA
「(悲鳴)」大佐
「そうだなっ!」EVA
「ファック・ユー……」大佐
「!!(激怒)」EVA
「(悲鳴)」EVA
「(悲鳴)」大佐
「気づくべきだった」スネーク
「『賢者の遺産』とはなんだ?」大佐
「頼むぞ」ザ・ボス
「細工がないかどうか調べてくる」ザ・ボス
「この女は私が始末する」ザ・ボス
「大佐、戦士らしく闘いなさい」大佐
「勿論だ」オセロット
「私にやらせてください」オセロット
「この時を待っていた……待ちわびていた」オセロット
「おっと。ジュウドーも分解もゴメンだ」オセロット
「大佐、私に!」大佐
「ならん!」オセロット
「ちっ!」大佐
「(大気合)」大佐
「(気合)」オセロット
「スネーク!!」大佐
「くううぅう」大佐
「こいつを撃てっ!」オセロット
「大佐、それは出来ません」大佐
「出来ないだと?」オセロット
「ザ・ボスと約束しました」大佐
「黙れっ!」大佐
「私が貴様の上官だ!」オセロット
「男らしく闘いなさい(命令口調)」大佐
「闘いなさい?」大佐
「行けっ!」大佐
「さあ、蛇よ、こい!!」大佐
「(吐血)」EVA
「乗って!」スネーク
「もっと飛ばせっ!!」スネーク
「EVA、どうやって……」EVA
「ザ・ボスが解放してくれた」スネーク
「ザ・ボスが……なぜ?」スネーク
「まだだ……俺の最大の任務が残っている」EVA
「……ザ・ボスならその湖にいる」スネーク
「え?」EVA
「彼女はそこにいる」EVA
「あなたを待っている……」スネーク
「俺を待っている?」EVA
「本当は黙っていようと思った」EVA
「でも……」EVA
「羨ましい」EVA
「嫉妬した」EVA
「私は伝言を頼まれた」EVA
「行きましょう?」スネーク
「ああ(決意)」大佐
「待て!!」EVA
「失敗よっ!」スネーク
「まずいっ」EVA
「さあ、捕まって!!」EVA
「しつこいわね!」スネーク
「あの装甲にはRPGでも歯が立たない!」EVA
「鉄橋へ向かいましょう」スネーク
「鉄橋? 君がC3を仕掛けた?」スネーク
「飛ばせ!! 追いつかれたら終わりだ」EVA
「さあ、いくわよ!」オセロット
「ちっ!」オセロット
「(悲鳴)」オセロット
「ビィッチ!!!(アメリカ人的に)」EVA
「引き付けて、向こう岸まで行く」EVA
「爆弾は脚部に仕掛けてあるわ」EVA
「いくわよ!」オセロット
「(うめき)」オセロット
「(舌打ち)」EVA
「やったわ!」EVA
「凄いっ!」スネーク
「おわった」EVA
「見てっ!」大佐
「まだ終わってない!!」スネーク
「EVA、運転は任せた」EVA
「ホント?」スネーク
「EVA、二人で闘おう」EVA
「景気づけよ!」スネーク
「さ、行くぞ!」EVA
「勝ったの?」スネーク
「いや」EVA
「速い!」EVA
「降りて!」スネーク
「何!?」EVA
「私があれをひきつける」スネーク
「囮になるつもりか? 危険だ!」大佐
「スネークっ!!」大佐
「(悲鳴)」スネーク
「これで片づいた……」EVA
「続きはおあずけね」スネーク
「これでようやく反撃に出られる」ゼロ少佐
「ヴォルギンに借りを返してやれ」スネーク
「ああ。たっぷりとな」ゼロ少佐
「だがまずはシャゴホッドの破壊だ」ゼロ少佐
「『あなたの眼になる』か……泣かせるな」スネーク
「どうした?」ゼロ少佐
「あるスパイの言葉を思い出した……」ゼロ少佐
「彼の暗号名は『英雄』だった」スネーク
「表に出ることのない英雄か」ゼロ少佐
「ああ。それが我々の世界だ」ゼロ少佐
「君もEVAの魅力に騙されるなよ」スネーク
「わかってる」スネーク
「一体……食糧がなくなってる!?」スネーク
「少佐!!一体、どういうことなんだ!?」ゼロ少佐
「私に言われてもな。EVAに聞いてみろ」スネーク
「ああ……!(怒)」EVA
「どうかしたの?」スネーク
「食糧が全部なくなってる」EVA
「ああ」スネーク
「君が食べたのか?」EVA
「そんなわけないでしょう」スネーク
「では一体?」スネーク
「食糧が全てなくなっているんだ」スネーク
「(怪しいと気づいた)まさか……」EVA
「私じゃないわよ!」スネーク
「……」スネーク
「即席ラーメンもか?」EVA
「……」スネーク
「EVA……」EVA
「そっちは私じゃない」スネーク
「では誰が?」EVA
「オセロットよ」スネーク
「オセロット?」スネーク
「どういうことだ?」EVA
「わからない?」スネーク
「ああ」EVA
「朴念仁」スネーク
「……???(全くわかっていない)」スネーク
「EVA、オセロットは?」EVA
「(からかうように)気になる?」スネーク
「(とりあわずに)奴は君を疑っていた」EVA
「ああ。気になるのは私?」スネーク
「EVA……(まじめに話を聞いてくれ)」スネーク
「?」EVA
「朴念仁」スネーク
「EVA、この爆薬だが……」EVA
「C3?」EVA
「そうよ」スネーク
「どうして君が持ってるんだ?」スネーク
「そこから盗んだ?」EVA
「ええ」EVA
「ええ」スネーク
「やはりフルシチョフに渡すのか?」EVA
「答えると思う?」スネーク
「答えてほしいと思う」EVA
「それは過ぎた願いよ」スネーク
「……」スネーク
「……」EVA
「あなたの写真がほしかったの」スネーク
「……」EVA
「……って、言ったら信じる?」スネーク
「……」ゼロ少佐
「まずは兵器廠東棟へ向かえ」EVA
「急いで!」スネーク
「EVA、そっちの状況は?」ゼロ少佐
「C3を仕掛けるべきタンクはあと3つだ」EVA
「ええ」スネーク
「どういう意味なんだ?」スネーク
「なるほど」スネーク
「君の方は?」スネーク
「当たり前だ」スネーク
「EVA」EVA
「なに?」スネーク
「脱出の話だが」EVA
「ええ」EVA
「私が信用できないの?」スネーク
「そういうわけではないが」EVA
「いいわ。説明しましょう」スネーク
「そこにWIGが隠してある?」EVA
「ええ。それで脱出よ」EVA
「全ての任務を果たしたらね」シギント
「タンクに衝撃が加わったら、ドカンだぞ」スネーク
「少佐、C3が……」ゼロ少佐
「聞いた」Pメディック
「ヴォルギンの隙を狙って攻撃して!」Pメディック
「スネーク、変装マスクを使ってみたら? ヴォルギンを動揺させられる かもしれないわよ!?」(ヴォルギンの恋人ライコフに似た変装マスク をかぶるとヴォルギンが一瞬ライコフを思い出して戸惑う)スネーク
「動揺? どうして!?」Pメディック
「もう、いいから使ってみて!」Pメディック
「アマガエルなんてどうかしら?」スネーク
「少佐」ゼロ少佐
「スネーク、無事だったか!?」スネーク
「ああ」ゼロ少佐
「爆破に成功したな」ゼロ少佐
「間違ってもEVAを撃ったりするなよ!」ゼロ少佐
「スネーク! なぜEVAを攻撃する!?」Pメディック
「何考えてるの!? そんな人だと思わなかった!」ゼロ少佐
「何とか逃げ切るんだ!」ゼロ少佐
「わかっている」スネーク
「少佐、鉄橋へ向かうことになった」ゼロ少佐
「サイドカーの運転はEVAに任せろ」ゼロ少佐
「鉄橋へ急いでくれ!」Pメディック
「LIFEを回復させるにはLIFE回復剤を使って!」シギント
「主観攻撃で敵を蹴散らすんだ」シギント
「スネーク、C3の爆破に成功したな」スネーク
「だがタンクは確かに(爆破したはずだ)」ゼロ少佐
「SVDを使え」ゼロ少佐
「EVAはC3を3個仕掛けたようだな」ゼロ少佐
「EVAの仕掛けたC3は全部で4個だな」ゼロ少佐
「残りは3つだ」ゼロ少佐
「残りは2つだ」ゼロ少佐
「あとひとつだ」Pメディック
「手ブレを止めるにはペンタゼミンを使うといいわ」シギント
「ただ、麻酔銃の類を使うのはやめてくれ」シギント
「落ち着いてよく狙うんだ。いいな!」スネーク
「どうやら、まいたらしい」EVA
「喜んでられないわ」EVA
「燃料が漏れている……」スネーク
「くそっ!」スネーク
「タンクに被弾している」スネーク
「まずいっ!」EVA
「(悲鳴)」スネーク
「(悲鳴)」スネーク
「(悲鳴)」スネーク
「EVAっ!」EVA
「ここよ……」スネーク
「(這って進む息)」EVA
「スネーク、どんな具合?」スネーク
「……酷い」EVA
「優しさのかけらもないのね……」スネーク
「EVA?」EVA
「スネーク、あなたは?」スネーク
「俺は大丈夫だ」EVA
「よかった……」EVA
「私は置いてって」スネーク
「EVA!」EVA
「銃を貸して……」スネーク
「ダメだ。逃げるぞ」EVA
「湖はまだ遠い。私は無理よ」スネーク
「初めてだな」EVA
「え?」スネーク
「初めて君が弱音を吐くのを聞いた」EVA
「なにそれ?」スネーク
「いいか、EVA、一緒に行くんだ」EVA
「一人で(行って)……」スネーク
「EVA、君の力が必要なんだ」EVA
「もう一度、言って」スネーク
「君が必要だ」スネーク
「俺はWIGを操縦できない」EVA
「わかったわ。私が助けてあげる」EVA
「(吐血)」EVA
「世話の焼ける男」EVA
「う……」Pメディック
「スネーク! 聞こえる?」Pメディック
「あなたもでしょう!」Pメディック
「落ち着いてスネーク」スネーク
「落ち着く……?」Pメディック
「すぐに応急処置すれば二人とも助かるわ」スネーク
「ああ、わかった……」スネーク
「充分とは言えない」スネーク
「……」Pメディック
「わかる? 私の言ってる意味?」スネーク
「ああ、やるべきことはわかっている」Pメディック
「スネーク?」スネーク
「こうするさ」スネーク
「歩けるか?」EVA
「ええ、なんとか……」スネーク
「これを」EVA
「来て、スネーク!」EVA
「助かったわ!」スネーク
「助かった……」EVA
「あそこ!」EVA
「ザ・ボスね?」スネーク
「(向こうを見たまま)……」スネーク
「ああ」EVA
「きっとよ!」スネーク
「!」スネーク
「!(衝撃波を耐える)」ザ・ボス
「綺麗でしょ?ザ・ボス
「切ない程に」ザ・ボス
「(匂いをかぐ音)」ザ・ボス
「光とは、死に行くものへの闇からの餞別」ザ・ボス
「待っていたわ……スネーク、ずっと」スネーク
「ボス……」スネーク
「どうしてなんだ?」ザ・ボス
「どうして?」ザ・ボス
「世界をひとつにするためよ」ザ・ボス
「私はそのネヴァダで文字通りの雪を見た」ザ・ボス
「そして私の血は白く凍った」ザ・ボス
「自然に老いて死ぬことは許されない」ザ・ボス
「私達に明日はない」ザ・ボス
「だが未来を夢見ることは出来る」ザ・ボス
「だが現実の世界は私を裏切りつづけた」ザ・ボス
「私は表の世界から追われ、地下に潜った」ザ・ボス
「この傷を見るがいい」ザ・ボス
「私が母親となった証拠だ」ザ・ボス
「身体も……子供も……国に捧げた」ザ・ボス
「もう私の中には何もない」ザ・ボス
「何も残ってない。恨みも後悔さえも」ザ・ボス
「身体の中を、蛇のように……」ザ・ボス
「ほっ……」ザ・ボス
「ありがとう……黙って聞いてくれて」ザ・ボス
「うれしい。スネーク……」ザ・ボス
「例の作戦を開始しろ」ザ・ボス
「私はおまえを育てた」ザ・ボス
「もうわたしから与える物は、なにもない」ザ・ボス
「後は私の命をお前が奪え」ザ・ボス
「自分の手で」ザ・ボス
「どちらかが死に、どちらかが生きる」ザ・ボス
「勝ち負けではない」ザ・ボス
「生き残った者が後を継ぐ」ザ・ボス
「私達(戦士と)はそういう宿命」ザ・ボス
「生き残った者がボスの称号を受け継ぐ」ザ・ボス
「10分間、時間をやろう」ザ・ボス
「10分後にミグがこの場所を爆撃する」ザ・ボス
「ジャック、人生最高の10分間にしよう」スネーク
「ボス!」ザ・ボス
「お前は戦士だ」ザ・ボス
「任務を遂行しろ」ザ・ボス
「お互いのスネーク
「……(決意を固める)」ザ・ボス
「さあ、来い!」ザ・ボス
「終わりね……」ザ・ボス
「これが我ら(私の国)を救う……」ザ・ボス
「これを……離すな」スネーク
「ザ・ボス
「ジャック」ザ・ボス
「いえ、あなたはスネーク……」ザ・ボス
「素晴らしい人」ザ・ボス
「殺して……」ザ・ボス
「私を……」ザ・ボス
「さあっ」ザ・ボス
「ボスは二人もいらない」ザ・ボス
「蛇はひとりでいい……」EVA
「?」EVA
「いくわよ、スネーク?」EVA
「大丈夫?」EVA
「スネーク?」スネーク
「ああ……」スネーク
「(安堵の息)」オセロット
「スネークっ!!」オセロット
「まだだっ!」スネーク
「オセロット!」EVA
「(悲鳴)」スネーク
「(悲鳴)」スネーク
「(もみあう息)」オセロット
「(もみあう息)」EVA
「(驚きの声)」EVA
「重いっ!」スネーク
「(もみあう息)」オセロット
「(もみあう息)」オセロット
「(気合)」スネーク
「(悲鳴)」EVA
「まずい!」スネーク
「(気合)」オセロット
「(気合)」スネーク
「(うめき、舌打ち)」オセロット
「その動きはいただいた」スネーク
「EVA!!!」オセロット
「おまえと最後の勝負がしたい」スネーク
「いいだろう」オセロット
「お前、名前は?」スネーク
「スネークだ」オセロット
「違う、そうじゃない」オセロット
「お互い、オセロット
「俺の名前はアダムスカ。おまえは?」スネーク
「ジョンだ」オセロット
「わかった。ジョン、ありふれた名前だが忘れない」オセロット
「こいっ!」オセロット
「今回もお前の運が上回ったようだな」オセロット
「なぜ撃たなかった?」オセロット
「……まあいい」オセロット
「俺の方に運が回ったようだな」オセロット
「空砲だ。楽しかった」オセロット
「空砲だ。楽しかった」オセロット
「また会おう! ジョン!」EVA
「スネーク!」EVA
「手伝って!」EVA
「引いて!」スネーク
「(操縦桿を引く)」EVA
「(操縦桿を引く)」EVA
「上がれっ!」スネーク
「(さらに力いっぱい操縦桿を引く)」スネーク
「(ほっとする)」EVA
「(ほっとする)」スネーク
「(笑い声)」EVA
「(笑い声)」EVA
「助かった……」スネーク
「ああ、助かった」EVA
「!」スネーク
「!」EVA
「まずい、ミグだわ!」EVA
「もう逃げられない」EVA
「どうする?」スネーク
「ダメだ。従うわけにはいかない」スネーク
「何か武器を積んでいるはずだ」EVA
「ダメよ。機動性が違いすぎる」EVA
「撃ち落とされる」EVA
「これまでね……」パイロット
「ウェポンシステム、オン」パイロット
「目標をロックオンした」パイロット
「トーン良好」スネーク
「よくやったな、EVA」EVA
「え?」スネーク
「ありがとう」無線連絡
「ヴォルク19、直ちに帰投せよ!」無線連絡
「聞こえたか?」無線連絡
「フルシチョフ閣下からの命令だ」無線連絡
「ただちに帰投せよ!」無線連絡
「聞こえたか? 復唱しろ」パイロット
「了解、EVA
「見て! ミグが帰っていく」ゼロ少佐
「よくやった! スネーク」スネーク
「ミグが引き返していった……」ゼロ少佐
「フルシチョフの指令だろう」スネーク
「俺達を助けた?」スネーク
「迎え?」ゼロ少佐
「寄り道するなよ」スネーク
「燃料もわずかだ」スネーク
「だが湖までもてばいい。あと一息だ」ゼロ少佐
「頑張ってくれ」スネーク
「ああ」Pメディック
「スネーク、湖まであと少しよ。なんとか逃げ切って!」ゼロ少佐
「スネーク、大丈夫か?」スネーク
「なんとかな」Pメディック
「EVAは?」スネーク
「治療した。なんとか歩ける」Pメディック
「よかった……」ゼロ少佐
「EVAと共に湖を目指してくれ」ゼロ少佐
「EVAは東の方にいるはずだ」ゼロ少佐
「EVAは西の方にいるはずだ」ゼロ少佐
「EVAは南の方にいるはずだ」ゼロ少佐
「EVAは北の方にいるはずだ」ゼロ少佐
「敵を怯ませたら、その隙に湖へ進むんだ」ゼロ少佐
「スネーク、湖でザ・ボスが待ってる」スネーク
「ああ」ゼロ少佐
「私が言えるのはこれだけだ」ゼロ少佐
「勝って来い、スネーク」スネーク
「……」スネーク
「ああ」シギント
「あんたって奴は……!!」Pメディック
「もう信じられない!!」Pメディック
「EVAから離れないように湖を目指して!」Pメディック
「あなたもEVAもかなり消耗してるわ。無理は禁物よ」Pメディック
「毒や腐ったものは食べさせないでよ!」Pメディック
「スネーク、湖まではあと少しよ!がんばって!!」シギント
「TNTやクレイモアをうまく使ってくれ」ゼロ少佐
「スネーク、最後の任務を遂行しろ」ゼロ少佐
「ザ・ボスを倒すんだ!」ゼロ少佐
「まずはカムフラージュしながら身を隠せ」ゼロ少佐
「スネーク、急げ! もう時間がない!」Pメディック
「マガジンやシギント
「バッテリーの残量に気をつけろよ!」シギント
「ザ・ボスはミグを呼んだのか?」Pメディック
「スネーク、早く銃を拾うのよ! 自分のカンを信じて!」EVA
「どうして欲しい?」スネーク
「アメリカに戻るつもりは?」スネーク
「君はアメリカを救ったんだぞ?」EVA
「あなたとね」EVA
「(ワインをごくりと飲む音)」EVA
「それも任務?」EVA
「それとも命令?」EVA
「それともあなたのお願い?」スネーク
「……」EVA
「もう誰の命令も聞かないわ」スネーク
「(愛し合う呼吸音)」EVA
「(愛し合う呼吸音)」EVA
「スネーク、ごめんなさい」EVA
「スネーク、おはよう」EVA
「よく眠っていたようね」EVA
「まず謝らないといけない」EVA
「本当は二人とも男」EVA
「それと……」EVA
「私も残留『賢者達』のひとり」EVA
「ザ・ボスだけは騙せなかった」EVA
「私は彼女から全てを聞いた」EVA
「なぜ私に打ち明けるのか?」EVA
「その時はわからなかった」EVA
「でも、いまならわかる」EVA
「だから私は助けられた」EVA
「でも、それは出来ない」EVA
「あの人との約束を守るため」EVA
「ザ・ボスとの約束」EVA
「スネーク、いい?」大統領
「ザ・ボスを越える称号……」国防省高官
「EVA
「その主役がザ・ボス」EVA
「偽装亡命はうまくいった」EVA
「自らの政府の手によって」EVA
「生還は許されなかった」EVA
「自決も許されない」EVA
「彼女に課せられた任務……」EVA
「あなたに殺される事が……」EVA
「彼女に与えられた責務だった」EVA
「軍務のために仲間を背く」EVA
「誰にも理解されないまま……」EVA
「それがザ・ボスの最後のEVA
「彼女は見事にEVA
「軍人としてではなく、女として」EVA
「それで私に真実を……」EVA
「誰にも伝えられる事のない」EVA
「あなたの心だけに残す……」EVA
「彼女のEVA
「全ては国のため」EVA
「彼女こそが英雄(ヒーロー)よ」EVA
「彼女こそが真のオセロット
「ええ、確かにザ・ボスの処理はオセロット
「フルシチョフはこれで終わりです」オセロット
「次はあなた方の時代……」オセロット
「それではKGB局長、また……」オセロット
「はい、私です」オセロット
「ザ・ボスは見事に任務を全うしました」オセロット
「中国側には偽のフィルムを掴ませました……」オセロット
「今頃、中国政府は大慌てでしょう」オセロット
「まだKGBに『遺産』の一部が……」オセロット
「ええ、オセロット
「そうです」オセロット
「ええ、それもザ・ボスが……」オセロット
「第二戦備態勢も解除されました」オセロット
「ええ、それでは……CIA長官」スネーク
「現地調達」トム少佐
「そういうことだ」スネーク
「(少々不満げ)ああ、わかってる」スネーク
「だといいがな」ゼロ少佐
「スネーク、CQCの操作を復習しよう」トム少佐
「忘れずに試してみろ」トム少佐
「有効に使ってくれ」トム少佐
「うまく使い分けてくれ」トム少佐
「これが覗き込みと呼ばれるアクションだ」トム少佐
「これがエルードと呼ばれるアクションだ」トム少佐
「これがホールドアップだ」トム少佐
「状況によって使い分けるようにしてくれ」トム少佐
「スネーク、そこには扉があるのか?」スネーク
「ああ。押して開ける扉だ」ゼロ少佐
「スネーク、水に入ったようだな」ゼロ少佐
「水中の操作は地上とは大きく異なるぞ」トム少佐
「スネーク、そこはもう敵の警戒線の中だ」スネーク
「わかっている。ここからが本番だ」スネーク
「どういうことだ?」ザ・ボス
「自然よ」スネーク
「ボス……」Pメディック
「その通りよ」Pメディック
「そのために私がいるの」トム少佐
「スネーク、食糧を手にいれたのか?」スネーク
「(嬉しそう)ああ」Pメディック
「嬉しそうね」スネーク
「まあな」Pメディック
「ところで食べ方はわかってる?」スネーク
「……(わかってない)」Pメディック
「説明するわ」スネーク
「どんな方法だ?」Pメディック
「休息をとることよ」スネーク
「休息?」スネーク
「いいや。そんなことはない」Pメディック
「強がらないで」スネーク
「強がってない」スネーク
「……(図星)」Pメディック
「持ってるでしょ。食糧」スネーク
「ああ」スネーク
「だが……」Pメディック
「聞こえなかった? 食糧をスネーク
「……」トム少佐
「スネーク、応答しろ! スネーク!?」スネーク
「……(苦しげに)少佐……」トム少佐
「スネーク! 無事なのか!?」スネーク
「ああ……。大丈夫だ……」Pメディック
「ほら!」スネーク
「ああ」トム少佐
「いいや。わかってない」スネーク
「?」スネーク
「……」スネーク
「……」Pメディック
「いいわね!」スネーク
「わかった……」トム少佐
「スネーク、そこに倒木があるのか?」スネーク
「ああ」トム少佐
「調べてみろ」スネーク
「なぜ?」トム少佐
「いいから」スネーク
「……中が空洞になっている」スネーク
「……倒木の下に隙間があるな……」トム少佐
「スネーク、草むらがあるのか?」スネーク
「ああ」トム少佐
「どんな草むらだ?」トム少佐
「いいから調べてみろ」トム少佐
「わかったか」スネーク
「ああ。だが……」トム少佐
「なんだ?」スネーク
「そのために?」トム少佐
「なに?」トム少佐
「そうだ」スネーク
「……」トム少佐
「重要な情報だろう?」スネーク
「……そうだな」トム少佐
「続けていいか?」スネーク
「ああ」Pメディック
「CQCボタンで松明を振り回すのも効果的ね」Pメディック
「蜂に襲われたらすぐ白い服に着替えた方がいいわ」ゼロ少佐
「ロッカーがあるようだな」スネーク
「本当か?」ゼロ少佐
「勿論だとも」スネーク
「どういうことだ?」スネーク
「なるほど」ゼロ少佐
「軍用犬には発見されないよう気をつけろ」トム少佐
「その通りだ」トム少佐
「状況に応じて切り替えるんだ」スネーク
「待ってくれ」トム少佐
「なんだ?」スネーク
「スタミナが多いと充電が早くなるのか?」トム少佐
「そう言っただろう」スネーク
「生体電気?」Pメディック
「細胞が生み出す電気のことよ」Pメディック
「それを利用して充電するのよ」スネーク
「そんな機械が実用化されていたとは……」スネーク
「どんな奴だ?」Pメディック
「作った人?」スネーク
「ああ」Pメディック
「噂じゃかなりの変人だとか」 (シギントのこと)スネーク
「少佐よりもか?」Pメディック
「少佐は変じゃないでしょう」スネーク
「……」トム少佐
「(OFF)スコーンもなくなってる……」ゼロ少佐
「銃座を奪って蹴散らすのもいいだろうな」スネーク
「少佐」トム少佐
「なんだ?」スネーク
「少佐のコードネームだが……」トム少佐
「トム少佐か?」スネーク
「ああ。どこからとったんだ?」トム少佐
「トンネルだよ」スネーク
「トンネル?」スネーク
「いや」トム少佐
「……(自信なさげに)あ、ああ……」スネーク
「どうした?」スネーク
「少佐……」スネーク
「……」スネーク
「少佐、俺のコードネームだが……」トム少佐
「ネイキッド・スネークか?」スネーク
「ああ。どういう意味でつけたんだ?」スネーク
「いや、ネイキッドの方だ」スネーク
「……というと?」スネーク
「ああ」スネーク
「全てのスネーク
「なるほど。相応しいコードネームだ」トム少佐
「だろう? だが、スネーク
「わかっている」スネーク
「わかっている」トム少佐
「なんだって!?」スネーク
「どうしたんだ?」トム少佐
「それがアメリカ式なのか?」スネーク
「一体何を……?」トム少佐
「大便だ。埋めるつもりなのか?」スネーク
「ああ(それがどうしたんだ?)……」トム少佐
「持って帰れ」スネーク
「なに?」トム少佐
「私のいたSASではそうする」スネーク
「……」スネーク
「……わかった」スネーク
「政治色の強い任務は苦手だ」トム少佐
「これからの冷戦時代には必ず必要になる」スネーク
「わかっている」トム少佐
「頼んだぞ」スネーク
「少佐」トム少佐
「なんだ?」トム少佐
「ああ」スネーク
「どうやってあんなものを?」トム少佐
「どういう意味だ?」トム少佐
「その通りだ」スネーク
「ああ。たいしたものだが……」トム少佐
「だろう?」スネーク
「で? 一体どうやってそんなものを?」トム少佐
「……どうしても聞きたいのか?」スネーク
「ああ」トム少佐
「本当に?」スネーク
「……聞かない方がいいことなのか?」トム少佐
「おそらくは」スネーク
「……わかった。やめておこう」トム少佐
「そうしてくれ」スネーク
「問題は?」トム少佐
「ない。回収は任せてくれ」スネーク
「頼む」スネーク
「いや(必要ない)……」スネーク
「……」スネーク
「……」スネーク
「……」トム少佐
「スネーク?」スネーク
「あぁ、なるほどな。よくわかった」トム少佐
「ちゃんと聞いていたか?」スネーク
「勿論だとも」トム少佐
「ならいい」トム少佐
「HALO降下、見事に成功させたな」スネーク
「いや、着地を失敗した」スネーク
「それはそうだが……」トム少佐
「どうした? 何を気にしている?」スネーク
「気にしてなんかいない」Pメディック
「ザ・ボスがどうしたんです?」スネーク
「(不機嫌に)どうもしてない」Pメディック
「そうは聞こえないけど」スネーク
「ザ・ボスは関係ない」Pメディック
「関係あるけど言いたくないって意味?」スネーク
「……そうだ」Pメディック
「(優しく)……わかった(これ以上は聞かないわ)」スネーク
「少佐!」スネーク
「……」Pメディック
「ふぅん、そうだったの」スネーク
「何か言いたいことがあるのか?」Pメディック
「いいえ」スネーク
「あるんだろ」スネーク
「誉めてるのか馬鹿にしてるのか……」Pメディック
「勿論誉めてるのよ。それで、本当なの?」スネーク
「ああ……」トム少佐
「本当だ」スネーク
「本当の功労者は公にされない」トム少佐
「特に我々のような仕事はな」トム少佐
「まさにWho Dares Winsだ」トム少佐
「まさに特殊部隊の母というところだな」ゼロ少佐
「そういうことだ」ゼロ少佐
「ザ・ボスの協力だ」スネーク
「ザ・ボスの?」ゼロ少佐
「それを解決したのがソコロフなんだ」ゼロ少佐
「そういうことらしい」ゼロ少佐
「おそらくな。詳細は掴めていないが……」ゼロ少佐
「頼む」スネーク
「ああ。いい夢を見てもらおう」スネーク
「機内で暖かいコーヒーを飲みながらな」トム少佐
「……なんだって?」スネーク
「?」トム少佐
「今何と言った?」スネーク
「暖かいコーヒーを」スネーク
「じゃあ、あんたなら何を飲むんだ?」トム少佐
「無論、紅茶だ」トム少佐
「食糧を食べたな」スネーク
「ああ」トム少佐
「ならいい」スネーク
「なぜ……そんなことを聞く?」スネーク
「おかしな奴だ」ゼロ少佐
「双眼鏡を装備しているな」スネーク
「ああ。偵察は潜入任務の基本だからな」ゼロ少佐
「その双眼鏡は役に立っているか?」ゼロ少佐
「そうか。シギントが喜ぶぞ」スネーク
「なぜシギントが喜ぶんだ?」ゼロ少佐
「その双眼鏡はシギントが作ったんだ」スネーク
「そういうことか……」ゼロ少佐
「どうかしたのか?」スネーク
「いや。なんでもない……」ゼロ少佐
「いや。デザインだそうだ」スネーク
「デザイン?」スネーク
「……」ゼロ少佐
「偽証用貨幣のことか?」スネーク
「そうだ」スネーク
「ああ、覚えている」スネーク
「まあな……」スネーク
「少佐、宇宙開発競争について教えてくれ」ゼロ少佐
「60年代のうちに人類は月に行くと」ゼロ少佐
「とはいえ……」ゼロ少佐
「そうかもしれんな」スネーク
「わかった。だがどういう仕組みなんだ?」ゼロ少佐
「仕組み?」Pメディック
「説明するわ」Pメディック
「はたから見ればまるで死んだように見えるはずよ」Pメディック
「蘇生薬は、簡単に言えば仮死薬に対する拮抗阻害剤ね」Pメディック
「で、目が覚めるわけ」Pメディック
「わかった?」スネーク
「……」Pメディック
「じゃあもう少し詳しく説明しましょうか」スネーク
「い、いや、充分わかった」Pメディック
「ホントに?」スネーク
「ああ」Pメディック
「でも、もっと知りたいでしょ」スネーク
「あ、ああ。ハッキリとわかった」Pメディック
「でも……」ゼロ少佐
「うむ。そうしてくれ」Pメディック
「あ、ちょっと!」Pメディック
「……(不満げ)」スネーク
「ああ」Pメディック
「そんなこと考える人なんていませんよ」ゼロ少佐
「スネーク、君もそう思うだろう?」スネーク
「ああ……(へこんだ)」ゼロ少佐
「(呆れ)スネーク……」スネーク
「どうした、少佐?」スネーク
「着たいからだ」ゼロ少佐
「早く迷彩服に着替えるんだ」スネーク
「……無粋な奴だ……」ゼロ少佐
「何か言ったか!?」スネーク
「いや」スネーク
「少佐」ゼロ少佐
「なんだ?」スネーク
「ふと思ったんだが……なぜゼロなんだ?」ゼロ少佐
「なに?」ゼロ少佐
「由来を知りたいと?」スネーク
「ああ。無理にとは言わないが」ゼロ少佐
「……一種の郷愁だよ」スネーク
「郷愁?」Pメディック
「007の部長も『M』ですね」スネーク
「そこからゼロと?」ゼロ少佐
「ああ」スネーク
「なるほど……」スネーク
「わかった」ゼロ少佐
「研究所へのルートは覚えているか?」スネーク
「EVAが言ってた?」ゼロ少佐
「そうだ」スネーク
「当然だろう。(実は自信がない)」ゼロ少佐
「言ってみろ」スネーク
「少佐、俺が忘れたと思ってるのか?」ゼロ少佐
「言え」スネーク
「……まず北へ向かう」ゼロ少佐
「うむ」スネーク
「北へ向かうとクレバスがある……」スネーク
「……まずこの洞窟を奥へ進む」ゼロ少佐
「うむ」スネーク
「奥に進むと水路に出る」スネーク
「……まずこの水路を北へ進む」ゼロ少佐
「うむ」スネーク
「北に進むと倉庫がある」ゼロ少佐
「それから?」スネーク
「それから……」スネーク
「……」ゼロ少佐
「(呆れ)もう一度確認しておこう」ゼロ少佐
「わかったか?」スネーク
「あ、ああ(実はよくわかってない)」ゼロ少佐
「スネーク……」ゼロ少佐
「……。(呆れてものもいえない)」ゼロ少佐
「まあ、なんだ」ザ・ボス
「スネーク!」スネーク
「なんだ、ボス?」ザ・ボス
「『なんだ』じゃないでしょう」スネーク
「では『どうした』?」スネーク
「ああ……」スネーク
「いや、そんなことはないが……」ザ・ボス
「ならカムフラージュなさい」スネーク
「……」ザ・ボス
「聞こえた?」スネーク
「ああ……」スネーク
「(少々不安そう)わかっている」スネーク
「朝鮮戦争では見かけなかったな」スネーク
「どうして?」スネーク
「バカな話だ」ザ・ボス
「彼等の考えもすぐに改まるでしょう」ザ・ボス
「(呆れ)スネーク……」スネーク
「なんだ、ボス?」スネーク
「何が?」スネーク
「ああ、これか。(得意げに)どうだ?」ザ・ボス
「どうもなにも……」スネーク
「似合ってるだろう?」ザ・ボス
「わかっているなら、さっさと……」スネーク
「だが似合ってるだろう?」ザ・ボス
「……」スネーク
「似合ってない?」ザ・ボス
「勝手になさい!」ザ・ボス
「野戦服を脱いでいるの?」スネーク
「ああ」ザ・ボス
「どうして?」スネーク
「脱ぎたいからだが」スネーク
「……」ザ・ボス
「聞こえた!?」スネーク
「あ、ああ……」ザ・ボス
「オリーブドラブの戦闘服を着ているわね」ザ・ボス
「ツリーバックの迷彩服を着ているわね」ザ・ボス
「ブラックの戦闘服を着ているわね」ザ・ボス
「リーフパターンの迷彩服を着ているのね」ザ・ボス
「フェイスペイントをしていないのね」スネーク
「CQCを使う場面も多くなるだろうな」ザ・ボス
「その通りよ」ザ・ボス
「あなたとね」ザ・ボス
「その通りよ。忘れないで」スネーク
「第二次大戦中から?」ザ・ボス
「ええ。主にスネーク
「初めてだな」ザ・ボス
「え?」スネーク
「その話は初めて聞いた」ザ・ボス
「そうだった?」スネーク
「ああ。なぜだ?」ザ・ボス
「?」スネーク
「心技体」スネーク
「いつ聞いても東洋の武道のようだな」スネーク
「それと、あんただ」ザ・ボス
「そうね」ザ・ボス
「サバイバルナイフを装備しているのね」ザ・ボス
「サバイバルナイフは野外戦闘の必需品よ」スネーク
「Mk22だ」ザ・ボス
「スネーク
「ああ。M1911A1だ」ザ・ボス
「今回の任務に相応しいハンドガンね」スネーク
「ああ。いいものを手に入れた」ザ・ボス
「RGD―5を持っているわね」スネーク
「M26(米製手榴弾)より軽いな」スネーク
「わかった」ザ・ボス
「マガジンを持っているわね」スネーク
「投げつけろとでもいうのか?」スネーク
「なるほど。陽動か」ザ・ボス
「ザ・ボス
「ええ」ザ・ボス
「スタミナも回復するという話よ」ザ・ボス
「有効に使いなさい」ザ・ボス
「あなたが持っているのはXM16E1ね」ザ・ボス
「アメリカ陸軍で研究中の新型ライフルよ」ザ・ボス
「SVDを手に入れたのね」スネーク
「AK―47に似ているな」ザ・ボス
「使いこなせば強力な武器になるわよ」ザ・ボス
「白燐手榴弾を手に入れたのね」ザ・ボス
「スモークグレネードを持っているわね」ザ・ボス
「変わったグレネードを持っているわね」ザ・ボス
「ソ連が開発した新型手榴弾でしょう」ザ・ボス
「面白いグレネードを持っているわね」スネーク
「ああ。こんなものは初めて見る……」スネーク
「敵の応援要請を防げるということだな?」ザ・ボス
「ええ」ザ・ボス
「(冷たく)何を持っているの?」スネーク
「!!!(マズいところを見られた!)」スネーク
「いや……」スネーク
「……」ザ・ボス
「……まあいいわ」ザ・ボス
「指向性マイクを装備しているのね」スネーク
「ああ。視野辺縁までフラットに見える」ザ・ボス
「あなたが今装備しているのは……」ザ・ボス
「ネズミ捕りを使う気ね」ザ・ボス
「LIFE回復剤を持っているのね」ザ・ボス
「葉巻を吸っているの?」スネーク
「ああ」ザ・ボス
「作戦行動中に吸うのは感心しないわよ」スネーク
「あんたも吸ってたじゃないか」ザ・ボス
「私はいいのよ」スネーク
「……」スネーク
「ヒルだって?」スネーク
「なるほど」スネーク
「そんな使い方もあったとは……」スネーク
「……」ザ・ボス
「聞こえた?」スネーク
「ああ……」ザ・ボス
「主観攻撃は銃撃の基本よ」スネーク
「レーザーサイトはないのか?」ザ・ボス
「なんですって?」ザ・ボス
「あなた、あんなものがほしいの?」スネーク
「……」スネーク
「(へこんだ)……」スネーク
「……(難しそうだ)」スネーク
「わかっている」ザ・ボス
「安心したわ」スネーク
「何が?」ザ・ボス
「変わっていなくて」スネーク
「?」ザ・ボス
「本当は不安なんでしょう?」スネーク
「そんなことはない」スネーク
「……」スネーク
「どうして?」スネーク
「大丈夫だ。教えは忘れていない」スネーク
「ああ(元々ザ・ボスから教わったこと)」ザ・ボス
「なに?」スネーク
「(やや抗議)忘れてはいない」ザ・ボス
「言って」ザ・ボス
「そうよ」ザ・ボス
「忘れないで。何があっても」スネーク
「だめだ」ザ・ボス
「だめ?」スネーク
「匂わない」ザ・ボス
「今、何て?」スネーク
「匂わないんだ」ザ・ボス
「何も?」スネーク
「ああ」ザ・ボス
「全く?」スネーク
「そうだ」スネーク
「4年前……U2機撃墜事件だな」ザ・ボス
「だから失敗は許されない」ザ・ボス
「敵は手榴弾も持っていると言ったわね」スネーク
「どうしたんだ、突然?」ザ・ボス
「随分腕がなまってるようじゃない」スネーク
「そんなことはない」ザ・ボス
「ではなぜそんなに発見されているの?」スネーク
「……」スネーク
「……」ザ・ボス
「いいわね!」スネーク
「わかった……」スネーク
「(やっと無線が繋がった)ボス!?」スネーク
「???」Pメディック
「そうなる前に必ずスタミナを回復するようにして」Pメディック
「スタミナを回復させるには食糧を食べればいいわ」Pメディック
「食糧は基本的に動植物をPメディック
「私の周波数は145.73よ」Pメディック
「それから、食べたい食糧を選んで決定ボタンを押すの」Pメディック
「それで『EAT』を選べばその食糧を食べられるわ」Pメディック
「食糧は、種類によって腐りやすさが違うの」Pメディック
「動物も生け捕りにすれば腐る心配はないわ」Pメディック
「食べる前にアイコンをよく確認するようにして」Pメディック
「どれだけ回復するかは休息した時間によるわ」スネーク
「長く休めばそれだけ回復すると?」Pメディック
「そういうこと」スネーク
「そんな状態にはなりたくないな」Pメディック
「そうね。でも万一ってこともあるから。覚えておいて」スネーク
「わかった」Pメディック
「治療アイテムの数が足りなくなってきたらすぐに補充して」Pメディック
「怪我を負っても、LIFEは自然に治癒していくわ」Pメディック
「スネーク、敵に接近する時は気をつけて」Pメディック
「つまり重傷を負わされる危険性も高くなるの」Pメディック
「無防備な突撃はやめた方がいいわ」Pメディック
「スネーク、スタミナゲージに注意して」Pメディック
「そのあたりにはアミメニシキヘビがいるわよ」Pメディック
「アミメニシキヘビをPメディック
「毒こそもっていないけど、とても危険な蛇だから注意して」スネーク
「わかった。で、味は?」Pメディック
「え?」スネーク
「味」Pメディック
「(やっぱり)食べる気なのね?」スネーク
「当然だろう」Pメディック
「(ぼそっと)共食い」スネーク
「なに?」スネーク
「それは楽しみだ」Pメディック
「……」Pメディック
「肉は食べたんでしょう?」スネーク
「ああ。うまかった」Pメディック
「(ぼそっと)共食いね」スネーク
「なに?」Pメディック
「何も言ってないわ。じゃあね」Pメディック
「スネーク、そのあたりにはオオアナコンダも生息してるわ」Pメディック
「オオアナコンダをスネーク
「それと蛇(スネーク)だ」Pメディック
「そうね」スネーク
「わかった。で、味は?」Pメディック
「聞くと思った」スネーク
「期待に応えられてよかった。で?」Pメディック
「資料によれば、美味しいらしいけど……」スネーク
「それは楽しみだ」Pメディック
「……」Pメディック
「味は……もう食べたのよね」スネーク
「ああ。とても美味かった」Pメディック
「……(呆れている)」Pメディック
「あの、スネーク……」スネーク
「なんだ?」Pメディック
「(蛇肉の話は)どうでもいいんだけど」スネーク
「そうか」Pメディック
「ええ。じゃあね」Pメディック
「そのエリアにはタイコブラがいるわよ」Pメディック
「タイコブラをスネーク
「食用じゃないのか?」Pメディック
「なんですって?」スネーク
「食用に連れて来られたんじゃないのか?」Pメディック
「そんなわけないでしょ」スネーク
「どうして? 結構ウマかったぞ」Pメディック
「……」スネーク
「(がっかり)つまりマズいってことか」Pメディック
「……自分で確かめて」Pメディック
「そのあたりにはタイワンコブラがいるわよ」Pメディック
「タイワンコブラをスネーク
「なるほど……」Pメディック
「わからないわ」スネーク
「は?」スネーク
「俺は何も言ってないぞ」Pメディック
「でも聞きたかったんでしょ、味のこと?」スネーク
「……まあな」Pメディック
「じゃあそういうことで」Pメディック
「ミドリニシキヘビをスネーク
「どうした?」Pメディック
「……私、今なんて言った?」Pメディック
「その次よ」スネーク
「とてもキレイな緑色……」スネーク
「別にいいじゃないか」スネーク
「(小声で)もともと普通じゃない」Pメディック
「何か言った?」スネーク
「いや」Pメディック
「もう全部あなたのせいよ!!」Pメディック
「そんなことって何? 大問題でしょ!」Pメディック
「知るもんですか!」スネーク
「……」Pメディック
「(ぼそっと)……でもホント、キレイよね……」Pメディック
「あら、サンゴヘビをPメディック
「サンゴヘビの鮮やかな赤と黒の模様は警告色よ」スネーク
「(全く興味なさそうに)なるほど……」Pメディック
「聞いてなかったでしょ?」スネーク
「ああ」Pメディック
「……(あきらめのため息)」Pメディック
「じゃあ、あなたが興味を持ちそうな話題に移りましょうか」スネーク
「味か!?」Pメディック
「ええ」Pメディック
「サンゴヘビは……それなりに美味しいらしいわよ」スネーク
「それなりか……」Pメディック
「そのエリアにはミルクヘビがいるわよ」Pメディック
「サンゴヘビ……じゃなくてミルクヘビをPメディック
「それは難しいわね。見かけはホントに似てるから」スネーク
「そうか……」Pメディック
「あ、いい方法を思いついたわ。それもあなた好みのやつ」スネーク
「どんな?」Pメディック
「食べてみるのよ」スネーク
「食べる?」Pメディック
「ええ。ミルクヘビはあまり美味しくないらしいわ」スネーク
「そうなのか……」スネーク
「知ってる」Pメディック
「……ないわね。いい方法だと思ったのに……」スネーク
「……」Pメディック
「キングコブラをPメディック
「性質もとても凶暴だから、注意して」スネーク
「わかった。で?」Pメディック
「味?」スネーク
「ああ」Pメディック
「(呆れ)主食が蛇ってのはあなたの方だったみたいね」スネーク
「そんなに誉めないでくれ」Pメディック
「……資料によれば、それなりに美味しいらしいわ」スネーク
「(うれしそう)そうか」Pメディック
「……」Pメディック
「スネーク、そのあたりにはツチノコがいるらしいわよ」スネーク
「ツチノコ?」Pメディック
「知らないの? ニッポンの各地に生息する幻のヘビよ」スネーク
「各地に生息しているのになぜ幻なんだ?」Pメディック
「姿を見た人はいても捕まえた人はいないからですって」Pメディック
「胴はビール瓶くらい太くて、その割に尻尾は細いらしいわ」スネーク
「それホントにヘビなのか?」Pメディック
「勿論よ」Pメディック
「いいえ」Pメディック
「そんな映画ないわよ。シギントから教えてもらったの」スネーク
「シギントが?」Pメディック
「彼UMAに詳しいのよ」スネーク
「UMA?」Pメディック
「未確認動物に決まってるでしょう」スネーク
「『UMA探求クラブ』?」Pメディック
「ええ。この間もデスクで会報つくってた」Pメディック
「だってクラブの会長は少佐だもの」スネーク
「……(変人ばっかりだ)」Pメディック
「スネーク、ツチノコを捕まえたのね!」ゼロ少佐
「なんだって!?」シギント
「ホントか、スネーク!?」スネーク
「ああ……」スネーク
「……(変人だらけだ……)」Pメディック
「スネーク、その地域にはカササギがいるわよ」Pメディック
「カササギをスネーク
「何でも食べる」Pメディック
「そう。あなたと同じね」スネーク
「そうか。で、味はどうなんだ?」Pメディック
「やっぱりそれ聞くのね」スネーク
「勿論だ。で?」スネーク
「(嬉しそう)そうか」Pメディック
「……」Pメディック
「味は……もう食べたのなら知ってるわよね」スネーク
「そんなに美味いもんじゃなかった」Pメディック
「残念だったわね」スネーク
「ああ。全くだ」Pメディック
「あの、スネーク……」スネーク
「なんだ?」Pメディック
「私、皮肉言ってるつもりなんだけど」スネーク
「そうだったのか。気がつかなかった」Pメディック
「……」Pメディック
「そのエリアには、ベニスズメっていう小鳥も見られるわ」Pメディック
「ベニスズメをPメディック
「ベニスズメは中国南部から東南アジア原産の小鳥よ」スネーク
「なるほど。で、味は?」Pメディック
「(意外)え、なに?」スネーク
「味」Pメディック
「あなた……そんなカワイイ小鳥まで食べる気なの?」スネーク
「(さも当然のように)そうだが」Pメディック
「……」スネーク
「どうかしたか?」Pメディック
「いいえ」スネーク
「そうか。で? どうなんだ?」Pメディック
「さあね!」Pメディック
「味は……あなた、食べたのよね」Pメディック
「それはよかったわね(皮肉)」スネーク
「よくはない。美味くなかったんだ」Pメディック
「(ぼそっと)皮肉も通じないの?」スネーク
「なんだって?」Pメディック
「何も言ってない。じゃあね」Pメディック
「そのあたりにはスンダルリチョウがいるわよ」Pメディック
「スンダルリチョウをPメディック
「スンダルリチョウは、ジャワやスマトラが原産の鳥よ」Pメディック
「捕まえたければ、麻酔銃を使えば生け捕りに出来るはずよ」スネーク
「そうか。で?」Pメディック
「味?」スネーク
「ああ」Pメディック
「さあ」スネーク
「さあ?」Pメディック
「資料にないのよ。食べられないことはないと思うけど」スネーク
「(残念そう)そうか……」スネーク
「(嬉しそう)そうだな」Pメディック
「……」Pメディック
「味は……もう食べたのよね」Pメディック
「……」Pメディック
「どんなオウム?」スネーク
「全身緑色でくちばしが大きい奴だ」スネーク
「なるほど……」Pメディック
「スネーク!!」スネーク
「なんだ?」Pメディック
「ダメよ! そんなカワイイ鳥食べるなんて」スネーク
「俺は何も(言ってないじゃないか)……」Pメディック
「ダメですからね!」スネーク
「……」Pメディック
「そのあたりにはベンガルハゲワシが飛んでいるはずよ」Pメディック
「ベンガルハゲワシをスネーク
「わかった」Pメディック
「ところで気になってることがあるんだけど?」スネーク
「なんだ?」スネーク
「そうなのか?」Pメディック
「ええ」スネーク
「……(ヤなこと聞くなぁ)」Pメディック
「どう思う?」スネーク
「やめろ。食欲がなくなる」スネーク
「食った後に言わないでくれ」Pメディック
「スネーク、そのあたりにはアマガエルもいるはずよ」Pメディック
「アマガエルをPメディック
「アマガエルは、アジアで広く見られる緑色のカエルよ」Pメディック
「樹上性で、基本的に低木や草むらで生活しているわ」スネーク
「栄養がいいのか?(美味そうだ……)」Pメディック
「(都合の)いい方に考える人ね」スネーク
「そんなもの食べられるのか?」Pメディック
「やっぱりそっち?(の方向へ話を持っていくのね)」Pメディック
「あるわよ」スネーク
「例えば?」Pメディック
「そもそもカエルが巨大化したのはなぜなのか」スネーク
「興味ないな」Pメディック
「でしょうね」スネーク
「で、どうなんだ?」Pメディック
「食べられるか?」スネーク
「ああ」Pメディック
「そうね。多分、大丈夫だとは思うけど……」スネーク
「多分?」Pメディック
「わからないのよ。資料に載ってないんだの」スネーク
「使えない資料だ」Pメディック
「じゃあ、あなたが試して資料の充実に力を貸して頂戴」Pメディック
「スネーク、そのあたりにはオットンガエルがいるわよ」Pメディック
「オットンガエルをPメディック
「ええ」スネーク
「ということはかなりウマいんだな?」Pメディック
「そうみたい」Pメディック
「よかったわね」スネーク
「本当か?」Pメディック
「ええ(本当にそう思っている)」Pメディック
「イチゴヤドクガエルをPメディック
「イチゴヤドクガエルは中南米の熱帯雨林が原産のカエルよ」スネーク
「……知ってる」Pメディック
「どうして?」スネーク
「聞きたいか?」Pメディック
「(食べたからだと気付いた)わかったからいい」Pメディック
「スネーク、そのあたりにはギンガメアジがいるらしいわ」Pメディック
「ギンガメアジをスネーク
「なるほど。で、味は?」Pメディック
「それが、資料に載ってないの」Pメディック
「だといいけど……」スネーク
「何かあるのか?」スネーク
「シガテラ中毒?」Pメディック
「食べると食中毒を起こすらしいわ」スネーク
「じゃあギンガメアジは食えないのか?」Pメディック
「マルーンシャークをスネーク
「なるほど。で、味は?」Pメディック
「でしょうね」Pメディック
「味は……あなたもう食べたんでしょう?」スネーク
「ああ。結構うまかったぞ」Pメディック
「それだけ?」スネーク
「ああ」Pメディック
「小骨とか油っぽさとか気にならなかった?」スネーク
「全然」Pメディック
「……」Pメディック
「スネーク、そこの川にはアロワナがいるらしいわ」Pメディック
「アロワナをスネーク
「(興味なさそう)そうだな」Pメディック
「どうでもよさそうね」Pメディック
「どうして?」スネーク
「古代魚はでかいんだろう?」Pメディック
「食べがいがありそうってこと?」スネーク
「ああ。で、どうなんだ?」Pメディック
「資料によればそれなりに美味しいらしいわ」スネーク
「そうか!」スネーク
「そんなことはない。古代魚は好きだ」Pメディック
「どうして?」スネーク
「なかなかウマかったからな」Pメディック
「……」Pメディック
「そこにはインドガビアルがいるわ」Pメディック
「インドガビアルをPメディック
「バルトスズメバチの巣をPメディック
「巣の中のものはさなぎ、成虫、幼虫全て食べられるわよ」Pメディック
「スネーク、そのへんにはラットがいるみたいよ」Pメディック
「ラットをスネーク
「なるほど。で、味は?」Pメディック
「スネーク」スネーク
「なんだ?」Pメディック
「ネズミよ(そんなもの食べる気?)」スネーク
「わかってる。ネズミだろ。ウマいのか?」Pメディック
「……(呆れ)資料によるとそこそこ美味しいらしいけど」スネーク
「そうか」Pメディック
「……」Pメディック
「スネーク、そのあたりにはマーコールがいるわ」Pメディック
「マーコールをPメディック
「マーコールは山岳地帯に住む野生の山羊の一種よ」Pメディック
「体が大きいから麻酔銃でも生け捕りには出来ないと思うわ」スネーク
「わかった」Pメディック
「ところでマーコールの語源、知ってる?」スネーク
「いや」スネーク
「『Pメディック
「食べにくくなった?」スネーク
「いや全く」スネーク
「で、味はどうなんだ?」Pメディック
「(呆れつつ)結構美味しいらしいけど」スネーク
「(嬉しそう)そうか!」スネーク
「結構ウマかったしな。また食べてみたい」Pメディック
「……」Pメディック
「ホオジロムササビをスネーク
「なるほど。スネーク
「ああ。Pメディック
「それってやっぱり……」スネーク
「決まってるだろう。で、うまいのか?」Pメディック
「さあ」スネーク
「さあ?」Pメディック
「資料に載ってないのよ」スネーク
「どうして載ってないんだ?」Pメディック
「(呆れ)そうかもね」スネーク
「だが苦労の割にはうまくなかったな……」Pメディック
「(小声で)その努力をもう少し任務に……」スネーク
「何だって?」Pメディック
「何も言ってないわ。じゃあね」Pメディック
「スネーク、そのエリアにはアナウサギがいるわよ」Pメディック
「アナウサギをPメディック
「ウサギといえば自分の糞を食べることが知られているわね」スネーク
「自分の糞を?」Pメディック
「それを排泄してからもう一度食べて栄養を摂取するわけね」スネーク
「それはお得だな。俺もやってみようか」スネーク
「冗談だ! ホントに食うと思ったのか?」Pメディック
「……ちょっとだけ」スネーク
「いくら俺でもそんなことはしないさ」Pメディック
「そうよね」スネーク
「ああ。で、その盲腸糞は美味いのか?」Pメディック
「え!?」スネーク
「冗談だ(本当は冗談じゃなかった)」Pメディック
「……」Pメディック
「スネーク、そのあたりにはミナミオカガニがいるわよ」Pメディック
「ミナミオカガニをPメディック
「どうしてもちろんなの?」スネーク
「だってカニだろう?」Pメディック
「カニよ」スネーク
「カニはウマいじゃないか」Pメディック
「どこが!?」Pメディック
「当たり前でしょう」スネーク
「どうして?」Pメディック
「(勝手に納得)まあ私の好みはどうでもいいわよね」Pメディック
「えーと、資料によれば……ウソ。美味しいらしいわ」スネーク
「……」Pメディック
「チスイコウモリをスネーク
「わかった」Pメディック
「ところでコウモリといえば……」スネーク
「また今度にしてくれ」Pメディック
「え?」スネーク
「ああ」Pメディック
「味も……まあ食べようと思えば食べられるでしょう」スネーク
「なるほど……」Pメディック
「(突然聞く)吸血鬼映画キライなの?」スネーク
「なに?」Pメディック
「さっきの言い方、なんか嫌そうだった」スネーク
「そうだったか?」Pメディック
「ええ」Pメディック
「いるけど」スネーク
「君か」Pメディック
「ええ。だって面白いのよ。『吸血鬼ドラ……」スネーク
「やめてくれ」Pメディック
「どうして?」スネーク
「どうしてだっていいだろう」Pメディック
「怖いの?」スネーク
「なに?」Pメディック
「吸血鬼怖いんでしょう?」スネーク
「馬鹿言うな」Pメディック
「だって……」Pメディック
「そうね」スネーク
「そんなものに俺がおびえると思うか?」Pメディック
「いいえ」スネーク
「だろう?」Pメディック
「ええ」スネーク
「吸血鬼なんか怖くない」Pメディック
「ええ」Pメディック
「コバルトブルータランチュラをスネーク
「なるほど。で、味は?」Pメディック
「食べる気なの?」スネーク
「当然だろ。で?」Pメディック
「あまりおいしくないらしいけど」スネーク
「(がっかり)そうか……」Pメディック
「そんな声ださないで。当たり前でしょう?」スネーク
「どうして当たり前なんだ?」スネーク
「ああ(そうか)」スネーク
「なんだって?」スネーク
「……」Pメディック
「ダイオウサソリをスネーク
「わかった。で、味は?」Pメディック
「美味しくないらしいわ」スネーク
「そうか……」スネーク
「どんな?」Pメディック
「麻酔銃で生け捕りにして敵へ投げつけるとか」スネーク
「ああ」Pメディック
「あなた時々、任務のこと忘れてない?」スネーク
「……」Pメディック
「スネーク、そのあたりではウラルツキヨタケが取れるわよ」Pメディック
「ウラルツキヨタケをPメディック
「ええ。味までシイタケに似てるかは保証できないけどね」Pメディック
「で、味は……」スネーク
「毒だった」Pメディック
「え?」スネーク
「そのキノコは毒キノコだ」Pメディック
「そうなの!?」スネーク
「そうなの?」スネーク
「……(怪しい……)」スネーク
「ところでパラメディック」Pメディック
「なに?」Pメディック
「そう。美味しかった?」スネーク
「毒だった」Pメディック
「え?」スネーク
「あれは毒キノコだ」Pメディック
「ホントに?」スネーク
「ああ」Pメディック
「おかしいわね……。確かに資料には……」スネーク
「その資料、本当に信用できるのか?」Pメディック
「大丈夫よ、きっと。今回はたまたま間違ってただけで……」スネーク
「……(不信)」Pメディック
「そのあたりにはロシアヒラタケが生えているはずよ」Pメディック
「ロシアヒラタケを採ったみたいね」スネーク
「食ったが、それほど美味くもなかったぞ」スネーク
「ここではソテーなんか作れない」Pメディック
「知ってるわよ。言ってみただけ」スネーク
「……」Pメディック
「オロシャヒカリダケをスネーク
「どうしてキノコが光るんだ?」Pメディック
「わかった?」スネーク
「いや全く」Pメディック
「そう(わかってなくても特に気にしない)」Pメディック
「は?」スネーク
「つまり回復するってことか?」Pメディック
「(あきらめ)もうそれでいいわ」スネーク
「そうか!」スネーク
「食べたらバッテリーが回復したぞ」Pメディック
「え!?」Pメディック
「そ、そうなの……? ?」スネーク
「どうした?」Pメディック
「い、いえ……」スネーク
「パラメディック」Pメディック
「なに?」スネーク
「君の言った通りだった」Pメディック
「何が?」Pメディック
「え!?」スネーク
「どうした?」Pメディック
「いえ……それは……よかったわね? ?」Pメディック
「えーと、スネーク、ちょっと失礼していい?」スネーク
「ああ」Pメディック
「(OFF)ねぇ、今の聞いた?」Pメディック
「(OFF)どういうことかしら?」Pメディック
「(OFF)プラシーボ効果?」シギント
「(OFF)それがいい」Pメディック
「スネーク、お待たせ」Pメディック
「スネーク、そのエリアではエゾテングダケが採れるはずよ」Pメディック
「エゾテングダケをスネーク
「それは恐ろしいな」Pメディック
「でしょう?」スネーク
「ああ。で、味は?」Pメディック
「は?」スネーク
「味……」Pメディック
「聞いてなかったの? エゾテングダケは毒……」Pメディック
「……(あきらめ)勝手にして」Pメディック
「そのエリアではシベリアヒトヨタケも生えているはずよ」Pメディック
「シベリアヒトヨタケを採ったのね」Pメディック
「シベリアヒトヨタケはヒトヨタケの仲間のキノコよ」スネーク
「だからヒトヨタケ?」Pメディック
「そう。まあ本当に一夜で溶けてしまうわけじゃないけど」Pメディック
「溶ける前の幼菌は食用として広く知られているわ」スネーク
「食ったがあまり美味くなかったな」Pメディック
「そう」Pメディック
「でも、お酒を飲むときは食べないようにね」スネーク
「どうして?」スネーク
「……(わかってない)つまり?」Pメディック
「ひどく悪酔いするってこと」スネーク
「そうか」スネーク
「グラーニンにはやれんな」Pメディック
「なに?」スネーク
「いや、こっちのことだ」スネーク
「しかし……」Pメディック
「なに?」Pメディック
「飲まないの?」スネーク
「当たり前だ」Pメディック
「私、飲んでるけど」スネーク
「なに!?」Pメディック
「冗談よ」スネーク
「……」Pメディック
「もう、ユーモアのわからない人ね」スネーク
「……酔っ払いたくなってきた」Pメディック
「シベリアヒトヨタケはヒトヨタケの仲間のキノコよ」Pメディック
「食用としても知られているから、探してみて」Pメディック
「スパーッツァをスネーク
「スパ……??」Pメディック
「スパーッツァ」スネーク
「スパーッツァ?」Pメディック
「そうよ」スネーク
「なるほど」Pメディック
「ええ」Pメディック
「……」Pメディック
「……」スネーク
「パラメディック」Pメディック
「なに?」Pメディック
「ああ」Pメディック
「知りたいの?」スネーク
「まあな」Pメディック
「そう……。えーとスパーッツァは……」スネーク
「ああ」Pメディック
「色は灰色で……」スネーク
「ふむ」Pメディック
「地面に生えてる」スネーク
「なるほど。で?」Pメディック
「以上」スネーク
「以上?」Pメディック
「それしか資料がないのよ」Pメディック
「しーっ!」スネーク
「どうした?」Pメディック
「ネズミが聞いたら気を悪くするわ」スネーク
「……」スネーク
「もう食べた」Pメディック
「そう。おいしかった?」スネーク
「意識を失った」Pメディック
「そんなにおいしかったの?」スネーク
「いや眠ってしまったんだ」Pメディック
「そんなに疲れてたの」Pメディック
「わかってるわよ。ちょっとからかっただけ」スネーク
「……」スネーク
「パラメディック」Pメディック
「なに?」Pメディック
「そう。美味しかった?」スネーク
「意識を失った」Pメディック
「ホントに?」スネーク
「ああ」Pメディック
「(ぼそっと)さすがは『眠りをもたらすもの』ね……」スネーク
「なんだって?」スネーク
「……(教えろよ)」Pメディック
「バイカルシシタケをスネーク
「味は?」Pメディック
「あまり期待しない方がいいみたい」スネーク
「そうか……」Pメディック
「そんな声出さないで。良薬は口に苦しってことよ」Pメディック
「ガラヴァを採ったみたいね」スネーク
「ガラヴァ?」スネーク
「ジャックフルーツか……」Pメディック
「(小さく)また共食いね」スネーク
「ん?」Pメディック
「何も言ってない」スネーク
「いや、今何か(言っただろう)……」Pメディック
「相性がよさそうって言ったの」スネーク
「そうか」スネーク
「ああ。食ったが、かなり美味かった」Pメディック
「でしょう?」Pメディック
「大きくておいしいらしいから探してみると良いと思うわ」Pメディック
「ロシアニセマンゴーを採ったのね」スネーク
「ああ。なかなか美味かった」Pメディック
「でしょう?」Pメディック
「おなかを壊した時には役に立つかもね」Pメディック
「ヤーブラカマラカを採ったみたいね」スネーク
「ヤーブラ……なんだって?」スネーク
「だからスターアップル?」スネーク
「いい情報だ」Pメディック
「どういたしまして」スネーク
「いつもこうなら……」Pメディック
「何か言った?」スネーク
「いや。任務に戻る」スネーク
「食べたが……それほど美味くなかったぞ」Pメディック
「そんなはずはないけど……」スネーク
「いや、美味くなかった」Pメディック
「そう……ちょっとおかしいみたいね」Pメディック
「あなたの味覚がよ」スネーク
「……」Pメディック
「ヤーブラカマラカはスターアップルの一種にあたる果実よ」Pメディック
「おもに木の枝に成っていて、なかなかおいしいらしいわ」Pメディック
「スネーク、そのエリアにはツタウリもなっているはずよ」Pメディック
「ツタウリを採ったのね」スネーク
「食った。まあまあだったな」Pメディック
「よかったわね」Pメディック
「レーションを手に入れたのね」Pメディック
「レーションはソ連の軍用携帯糧食よ」スネーク
「違う」Pメディック
「え?」スネーク
「ソ連のとてもマズい軍用携帯糧食だ」スネーク
「あまりウマいって話をきかないんだが」Pメディック
「実際そうみたいね」スネーク
「そうか……」Pメディック
「贅沢言わないで。保存には適してるんだから」Pメディック
「(呆れ)もう好きにして……」Pメディック
「即席ラーメンを手に入れたのね」スネーク
「即席……ラーメン?」スネーク
「なるほど」Pメディック
「ところでスネーク」スネーク
「なんだ?」Pメディック
「それ食べる?」スネーク
「そのつもりだが」Pメディック
「……(残念そう)そう」スネーク
「食べちゃいけないのか?」Pメディック
「そういうわけじゃないけど」スネーク
「じゃあなんなんだ?」スネーク
「……」Pメディック
「カロリーメイトを持っているのね」スネーク
「カロリーメイト?」Pメディック
「持ってるじゃない」スネーク
「ああ、このクッキーみたいなブロックか」スネーク
「なかなかうまかったな」Pメディック
「でしょ」スネーク
「ああ。だがなんなんだこれは?」Pメディック
「え?」Pメディック
「ちょっと待って。何かもわからないのに食べてたの?」スネーク
「ああ。うまそうだったからな」Pメディック
「……」スネーク
「で、なんなんだ、これは?」Pメディック
「食べてみて。美味しいから」スネーク
「わかった」スネーク
「まさに宇宙時代の食事だな」スネーク
「任務に遅刻したことなんてないぞ」スネーク
「?」Pメディック
「ええ。食べないダイエットは身体に毒だしね」Pメディック
「ええ。私、ニッポン好きだから」Pメディック
「オオバコモドキはオオバコに似た薬草よ」Pメディック
「スラブニガハッカはニガハッカの一種にあたる薬草よ」Pメディック
「Pメディック
「そのエリアではエゾヒレハリソウが採れるはずよ」Pメディック
「スネーク
「どうして草が固定具になるんだ?」スネーク
「なるほど」Pメディック
「そのエリアではアムールクズという薬草が採れるわ」Pメディック
「Pメディック
「骨折してるのね」Pメディック
「骨折すると、LIFEの最大値が減るわよ」Pメディック
「骨折してるのね!?」Pメディック
「Pメディック
「スネーク、毒のある生き物に噛まれたの!?」スネーク
「ああ……」スネーク
「だが、血清がないんだ……」Pメディック
「じゃあ早くどこかで手にいれて!」Pメディック
「Pメディック
「ナイフなどで切り付けられると、切創を負うことがあるわ」Pメディック
「切創を負うとその分LIFEの最大値が減るわよ」Pメディック
「切創を負っているのね」Pメディック
「Pメディック
「銃創を負うとその分LIFEの最大値が減ってしまうわよ」Pメディック
「全ての処置が終われば銃創は完治するわ」Pメディック
「銃創を負ったのね!?」Pメディック
「処置を全て行えば銃創は完治するわ。急いで治療して!」Pメディック
「火傷を負っているのね」Pメディック
「火傷を負ってるのね!?」Pメディック
「スネーク、矢が刺さってるわよ」Pメディック
「全ての処置を行えば矢創は完治するわ」Pメディック
「風邪をひいてるみたいね」Pメディック
「風邪になるとスタミナの減りが早くなるの」Pメディック
「スネーク、おなかが痛いの?」Pメディック
「腐ったものを食べたりしたら腹痛になるわよ」Pメディック
「食中毒にかかってるみたいね」Pメディック
「嘔吐する前に自分で治療した方がいいと思うわ」Pメディック
「スネーク、体をよく見て」スネーク
「(股間をみた)今日も元気だな」Pメディック
「そこじゃない!」スネーク
「じゃあなんだ?」Pメディック
「ヒルよ?」スネーク
「ヒル?」Pメディック
「ええ。体にヒルがついている」Pメディック
「スネーク、エピネフリンって知ってる?」スネーク
「なんだ、いきなり?」Pメディック
「知ってる?」スネーク
「いや」Pメディック
「アドレナリンとも言うんだけど?」スネーク
「知らない」Pメディック
「そう」スネーク
「ああ」Pメディック
「私知ってる」スネーク
「それはよかったな」Pメディック
「聞きたい?」スネーク
「別に」Pメディック
「聞いといたほうがいいわよ?」スネーク
「興味ないんだが」Pメディック
「そう」スネーク
「パラメディック」Pメディック
「なに?」スネーク
「結局何が言いたいんだ?」Pメディック
「聞いといてよかったでしょ?」スネーク
「そうだな」スネーク
「パラメディック」Pメディック
「なに?」スネーク
「君は衛生兵? それとも医者なのか?」Pメディック
「れっきとした医者よ。CIAに入る前までは、だけど」スネーク
「評判は?」Pメディック
「ん?」スネーク
「評判」Pメディック
「ああ」スネーク
「どうだったんだ?」Pメディック
「私のこと信用してないの?」スネーク
「そういうことではないが」Pメディック
「そう、よかった(ごまかせたつもり)」スネーク
「ああ。……で?」Pメディック
「は?」スネーク
「どうだったんだ?評判は?」Pメディック
「意外としつこい人ね」スネーク
「蛇だからな。で?」スネーク
「……」Pメディック
「本当よ」Pメディック
「少佐!」スネーク
「……そうなのか?」Pメディック
「(しらばっくれて)ん? 何が?」スネーク
「あだ名だ」Pメディック
「違うわよ! いえ、まあ確かにそう呼ぶ人もいたけど……」スネーク
「ヤブ医者だったのか」スネーク
「???」Pメディック
「そう! そうよ、スネーク。そうなの」トム少佐
「それはつまり……」スネーク
「トム少佐
「そういうことだ」スネーク
「……」Pメディック
「何か言ってよ!」スネーク
「任務に戻る」トム少佐
「そうしてくれ」Pメディック
「ちょっと、スネーク、待ってよ! もう!!」スネーク
「その頃には、現役を引退してる」スネーク
「まずPメディック
「近くにいなかったら?」スネーク
「考えたくないな」Pメディック
「考えて」Pメディック
「私もよ」スネーク
「いいや」Pメディック
「え?」スネーク
「いくつかじゃない。多くを救える」スネーク
「いい考えだ」Pメディック
「協力してくれる?」スネーク
「勿論だ」Pメディック
「スネーク!」Pメディック
「なんだ?」スネーク
「タバコ吸ってるの?」スネーク
「いや(ふぅ~と葉巻を吹かす)」Pメディック
「吸ってるじゃない」スネーク
「葉巻だ。タバコじゃない」Pメディック
「同じよ」Pメディック
「どうでもいいわ。そんなことより、あなた知ってる?」Pメディック
「聞きなさい」スネーク
「……」Pメディック
「タバコは体に悪いのよ」スネーク
「タバコじゃなく葉巻……」Pメディック
「黙って聞く!」スネーク
「……」Pメディック
「タバコは体に悪いの」スネーク
「だがそれはただの仮説なんだろう?」Pメディック
「なんですって?」Pメディック
「それ本当だと思ってるの?」スネーク
「ああ」Pメディック
「まったく、おめでたい人ね」スネーク
「……」Pメディック
「聞こえた?」スネーク
「ああ……」Pメディック
「そういうのはどうでもいいんだけど」スネーク
「では何だ?」Pメディック
「何かに似てるのよ」スネーク
「似てる?」Pメディック
「ええ」スネーク
「マスクが?」スネーク
「……そんなことをずっと?」スネーク
「……」Pメディック
「確かにどこかで見たんだけど……あなた知らない?」Pメディック
「(突然気づいた)ああ!」スネーク
「どうした!?」Pメディック
「ハエ男よ!」スネーク
「ハエ男?」スネーク
「……ハエ男?」Pメディック
「『ハエ男の恐怖』のハエ男よ。知らないの?」スネーク
「ああ」スネーク
「知らない」Pメディック
「そう……。面白いのに……」スネーク
「パラメディック」Pメディック
「なに?」スネーク
「君は映画が好きだといったな」Pメディック
「好きよ」スネーク
「少佐のコードネームだが……」Pメディック
「トム少佐?」Pメディック
「みたいね」スネーク
「で、どうなんだ?」Pメディック
「どうって、何が?」Pメディック
「ああ」スネーク
「トムだったのか?」Pメディック
「さあ」スネーク
「さあ?」Pメディック
「知らないわ」スネーク
「どうして知らないんだ?」Pメディック
「どうして知ってなきゃいけないの?」スネーク
「映画をよく見るんだろう?」Pメディック
「見るわよ」スネーク
「なのに見てないのか?」Pメディック
「ええ」スネーク
「どうして?」Pメディック
「面白くなさそうだったんだもの」スネーク
「面白くなさそうなものは見ないのか?」Pメディック
「そうよ」スネーク
「『ハエ男の恐怖』は見てるのに?」スネーク
「……」Pメディック
「どうかした?」スネーク
「……」Pメディック
「私、何か変なこと言った?」スネーク
「いいや……」Pメディック
「???」スネーク
「人間の食べ物?」スネーク
「結構気に入ってるんだがな、それ」Pメディック
「すっかり野生化しちゃってるわね……」Pメディック
「軍用犬がいるの?」Pメディック
「その軍用犬はグレートデンね」Pメディック
「原産はドイツ。昔から狩猟犬として用いられてきた犬種よ」スネーク
「わかった」Pメディック
「ダメよ!!」スネーク
「何が?」Pメディック
「食べてみようとか考えたでしょう?」スネーク
「俺は何も……」Pメディック
「ウソ。そんな顔してた」スネーク
「見えないだろう」Pメディック
「見えなくてもわかるの!」スネーク
「……」Pメディック
「とにかく、軍用犬をスネーク
「……」Pメディック
「聞こえた!?」スネーク
「ああ……」Pメディック
「スネーク、軍用犬に気をつけてね」スネーク
「犬の手強さは知っているつもりだ」Pメディック
「違うわ、あなたが手強いのよ」スネーク
「俺が?」スネーク
「しかし……」Pメディック
「番犬やペットとして飼われてるのは勿論だけど、」Pメディック
「彼らには敬意を払うべきなの」スネーク
「わかっている。俺も犬ぞりは好きだ」Pメディック
「小型無人偵察機やセキュリティシステム、それに……」Pメディック
「21世紀にはペット用の犬型ロボットが売られるわよ」スネーク
「まさか」Pメディック
「当分は訓練された犬の方が優秀でしょうけど」Pメディック
「あ、ケロタンね」スネーク
「なに?」Pメディック
「そこにあるでしょう?」スネーク
「どこだ?」Pメディック
「あなたの目の前」スネーク
「……このカエルの人形か?」Pメディック
「ケロタンよ。ひょっとしてあなた、ケロタン知らないの?」スネーク
「知ってなきゃいけないのか?」Pメディック
「常識でしょう?」Pメディック
「ケロタン」スネーク
「?」Pメディック
「ちゃんと名前で呼んでよ」Pメディック
「きっとソ連でも人気があるのよ」スネーク
「(訝しげ)ソ連で?」Pメディック
「まあ、あなたにケロタンの魅力はわからないかもね」スネーク
「どういうことだ?」Pメディック
「陽動に使えるんじゃないかしら?」Pメディック
「ところで、スネーク」スネーク
「なんだ?」Pメディック
「例の山猫部隊の隊長だけど……」スネーク
「オセロットか?」Pメディック
「ええ。本名じゃないわよね?」スネーク
「そりゃそうだろうな」Pメディック
「コードネームとか?」スネーク
「スネークみたいな?」Pメディック
「ええ」Pメディック
「いえ、どうしてオセロットなのかなと思って」スネーク
「どうしてとは?」Pメディック
「(話がそれてると気付いた)あぁ」Pメディック
「なるほど。そうかもね」Pメディック
「ええ。気になったから。役に立ったでしょう?」Pメディック
「……体への影響は?」スネーク
「ない。……今のところはな」スネーク
「……よそう。任務に戻らなければ」Pメディック
「ええ……」スネーク
「俺の子供が欲しいということか」スネーク
「遺伝子?」スネーク
「いや」Pメディック
「一昨年にノーベル医学生理学賞を取ったでしょう」スネーク
「悪いがさっぱりだ」スネーク
「興味深い話だが一体俺に何の関係が?」スネーク
「運命は遺伝子に決められるものではない」Pメディック
「核移植は理論上可能なの。だからいつか」スネーク
「俺の遺伝子が貴重になると?」Pメディック
「そう」スネーク
「許されるはずがない」Pメディック
「考え方によってはとても名誉あることだわ」Pメディック
「私も医者よ」スネーク
「……」Pメディック
「道徳上は否定したいけど、可能性としては興味がある」Pメディック
「特にあなたみたいな、優秀な資質を見るとね」Pメディック
「そう言わないで。どっちにしろ今すぐって話じゃないもの」Pメディック
「まだ先の話よ」Pメディック
「スネーク、それ……」スネーク
「ああ。どうだ?(突っ込んでほしい)」Pメディック
「カッコイイ!」スネーク
「は?(予想外のリアクションだった)」Pメディック
「カッコイイわ」スネーク
「カッコイイ?」Pメディック
「ええ」スネーク
「いや、カッコイイとは違うだろ」Pメディック
「何が違うの?」Pメディック
「いいえ(本当に思ってない)」スネーク
「……」Pメディック
「だってカッコイイじゃない。『恐怖のワニ人間』みたいで」スネーク
「……なんだって?」Pメディック
「『恐怖のワニ人間』。SF映画よ。知らないの?」スネーク
「ああ(知るわけないだろ)」Pメディック
「そう……面白いのに」Pメディック
「今のあなた、そのワニ人間にそっくりよ。カッコイイわ」Pメディック
「???(なぜガックリきてるのかわからない)」スネーク
「いや、何の話だ」Pメディック
「映画よ。観てない?」スネーク
「ああ」Pメディック
「これはお話よ」スネーク
「わかってる。それで?」スネーク
「オリジナルはどこで観られる?」Pメディック
「日本に行くしかないわね」スネーク
「そうか……それは残念だ」Pメディック
「あと40年もすればアメリカでも観られるかもよ」スネーク
「どうして?」Pメディック
「2004年はゴジラ生誕50周年……」Pメディック
「勿論、人気の映画だから」スネーク
「君は映画に詳しいんだな」Pメディック
「スネークは映画を観ないほう?」スネーク
「そうかもしれないな」Pメディック
「じゃあこれから私が色々教えてあげる」Pメディック
「それが物語の魅力なの」Pメディック
「そう、それも大事よスネーク。楽しみにしててね」Pメディック
「そんなこと言うと少佐が黙ってないわよ」スネーク
「少佐……!」トム少佐
「スネーク、ペン型拳銃を携行するか?」スネーク
「芝居が凝りすぎだ」スネーク
「勘弁してくれないか」スネーク
「いや……」スネーク
「彼女をまだ信用しているわけじゃない」トム少佐
「彼女もおまえを利用しているはずだ」スネーク
「ああ、そうだ」トム少佐
「それがスパイの任務だ」スネーク
「少佐……」スネーク
「刺激?」スネーク
「それは同情する」スネーク
「いや、知らないな」スネーク
「外宇宙からやってきたのは君のことだな」Pメディック
「失礼ね。どうして?」スネーク
「お心遣い感謝する」スネーク
「わかった」Pメディック
「それからあなたも泳いでいる美女を襲わないようにね」スネーク
「俺は半魚人か」Pメディック
「お返しよ」スネーク
「ああ、前に聞いた」Pメディック
「ナチュラル・ビジョンの効果が面白くって……」スネーク
「スネーク
「いつの映画なんだ」Pメディック
「まだ学生だったから10年くらい前……」スネーク
「それじゃあ観ようがない」Pメディック
「家に映画館があるみたいにね」スネーク
「映画館が?」スネーク
「まさか」Pメディック
「そうだ、主人公を自分で動かせるようなものも出来るかも」スネーク
「まるで魔法だな」Pメディック
「きっと実現するわよ。長生きしてね、スネーク」スネーク
「いや、知らないな」Pメディック
「核による世界の終末を描いた日本映画よ」Pメディック
「止められる人間が止めなければならないわ」スネーク
「いや、知らないな」Pメディック
「スネークも透明になれればね」スネーク
「(自嘲して)無理な願いだろう」スネーク
「いや、知らないな」スネーク
「何故、蜘蛛が巨大化を?」Pメディック
「言ったでしょう、突然変異よ」スネーク
「まさか」Pメディック
「いいこと? 巨大化の理由は大して重要じゃない」スネーク
「重要なのは?」Pメディック
「巨大蜘蛛が街で大暴れすることよ」Pメディック
「『映画の醍醐味』っていうやつね」スネーク
「いや、知らないな」Pメディック
「これは第三次世界大戦直後の人々を描いた作品なの」スネーク
「いや、知らないな」Pメディック
「それで……」Pメディック
「ええと……」スネーク
「どうした」スネーク
「じゃあ観てないのか」Pメディック
「そんなことなくて、そう、HGウェルズの小説が原作で」スネーク
「観てないんだな」スネーク
「それは災難だったな」Pメディック
「でしょう?」スネーク
「……で、映画は観てないのか」スネーク
「ほう」スネーク
「偽装?」スネーク
「身近な、身体を隠せるもの」Pメディック
「身体の入る“箱”とか」スネーク
「なるほどな。で、観てなかったのか?」Pメディック
「観たってば!」スネーク
「いや、知らないな」Pメディック
「イタリア製の西部劇よ」Pメディック
「かっこいいのよ。主人公のガンさばきなんて特に」スネーク
「ガンさばき……(オセロットを想起)」スネーク
「ああ」Pメディック
「スネーク、『放射能X』(THEM)って知ってる?」スネーク
「いや、知らないな」Pメディック
「見つけても、食べちゃ駄目よ」スネーク
「そこまで悪食じゃない」Pメディック
「あなたまで巨大化したら隠れる場所がなくなるわよ」スネーク
「いや、知らないな」スネーク
「まさか」スネーク
「わかった。無事帰国したら観に行こう」Pメディック
「最近の映画だから、きっとまだやってるわ」スネーク
「え……?」スネーク
「いや、知らないな」スネーク
「あまり笑えそうにない」Pメディック
「今年の映画だからまだ観れると思うけど……」スネーク
「いや、知らないな」スネーク
「休暇に観たい映画じゃないな」スネーク
「少佐か」Pメディック
「スネークにあの素晴らしさを教えてやれって」Pメディック
「呼びましょうか?」Pメディック
「あ……」スネーク
「いや、知らないな」スネーク
「巨大イカ……」Pメディック
「何? ウマそうだなんて言わないでよ」スネーク
「いや、知らないな」スネーク
「いや、知らないな」Pメディック
「日本の映画、『七人の侍』のウエスタン版リメイクよ」Pメディック
「だけど、敵は大群を従えて村に現れる」スネーク
「それで?」Pメディック
「あとは自分で観て。楽しみを奪っちゃう」スネーク
「……ああ」Pメディック
「映画は観て楽しむものよ。自分で体験しなきゃ」スネーク
「いや、知らないな」Pメディック
「私も」Pメディック
「前のって?」スネーク
「オラが、村が、どうとか……」スネーク
「うむ……(ちょっと楽しみだった)」スネーク
「いや、知らないな」スネーク
「君はヒッチコックを全部観てるのか?」スネーク
「子供の頃に?」スネーク
「それが君の映画好きの始まり?」Pメディック
「そうね。圧倒的な力に完敗した始まりよ」スネーク
「いや、知らないな」スネーク
「なかなかお目にかかることはないがね」スネーク
「いや、観たことはない」スネーク
「戦争には常に虚しさが付きまとう」Pメディック
「そうだけど」Pメディック
「実は男の人に誘われて観に行ったの」スネーク
「デートか」Pメディック
「何かと言われればそうかもね」スネーク
「それにしたって珍しい選択だ」スネーク
「今は?」Pメディック
「第七艦隊よ」スネーク
「いや、知らないな」Pメディック
「ある街の住人が一人ずつ、何者かに入れ替わっていくの」スネーク
「複製(クローン)?」スネーク
「俺のコピーを作るため?」Pメディック
「そうよ」スネーク
「まるでサラブレットだ」Pメディック
「そう」スネーク
「……」Pメディック
「……」スネーク
「許されるはずがない」スネーク
「変わってはならないこともある」Pメディック
「だけどそれを決めるのは私達じゃない」Pメディック
「彼らが間違った方向へ進まないように」スネーク
「いや、観たことはない」スネーク
「アラモを忘れるな……」Pメディック
「アラモは今のロス・アラモス、核開発の中心地ね」スネーク
「皮肉だな」スネーク
「いや、知らないな」スネーク
「気の毒な話だ」スネーク
「だから連絡(セーブ)してるだろう?」Pメディック
「スネーク、上!」スネーク
「(すかさず上を見上げ)!?」Pメディック
「なかなかいい反応ね。その調子を忘れないで」スネーク
「全く……」スネーク
「いや……、知らないな」Pメディック
「北極で発見された宇宙人の死体が、基地に回収されるの」Pメディック
「あなたなら捕まえて頭から食べそうだけど」スネーク
「いや、観たことはない」Pメディック
「身につまされるわね。特に今は」スネーク
「いや……、知らないな」スネーク
「悲劇も時には喜劇というわけだ」スネーク
「いや、知らないな」スネーク
「君は医者だったな」Pメディック
「そうだけど?」Pメディック
「誰だってそう。映画は飛躍してくれるから面白いのよ」スネーク
「現実にはありえないことを?」Pメディック
「だからこそ、よ。あなたは堅いのね、スネーク」スネーク
「そうかもな」Pメディック
「或いはあなたの現実は映画より面白いのかもね」スネーク
「いや、知らないな」Pメディック
「調査の結果、彼らは宇宙生命体に襲われたことが解るわ」スネーク
「エサ?」Pメディック
「……宇宙は怖いわ。何があるかわからないから」Pメディック
「そうね。現実に、そういう報告もあるわ」スネーク
「いや、知らないな」Pメディック
「彼は友好的で、地球の平和を願っていたの」スネーク
「そういう人間が、この星にも多ければな」Pメディック
「そうなるよう、願いましょう」Pメディック
「スネーク……?」スネーク
「(うめき声)……」Pメディック
「スネーク?」スネーク
「喋ると口の中が痛む」Pメディック
「切れた?」Pメディック
「スネーク、レンフィールドって知ってる?」スネーク
「映画か?」スネーク
「チャンネルを変えてくれ」スネーク
「待て、まさか……」Pメディック
「ご主人様は大きな翼を広げ、独房に風を送り込む」スネーク
「やめろ、そいつは……」Pメディック
「そして人間に姿を変えるとレンフィールドの前に立つの」スネーク
「そいつはドラキュラじゃないか……!」スネーク
「……」Pメディック
「あなたと喋れなくなるなんて嫌よ」スネーク
「……」Pメディック
「お願い、頑張って。必ず出る方法はある」スネーク
「……わかった」Pメディック
「じゃあ、ドラキュラが夢に出てきたら教えてね」スネーク
「……」シギント
「どうしたスネーク。裸じゃないか」スネーク
「あるさ」シギント
「どんな?」スネーク
「気持ちがいい」シギント
「……好きにしてくれ」シギント
「なんだ?」スネーク
「下半身は脱げないのか?」シギント
「なんだって!?」スネーク
「下半身は……」スネーク
「……」シギント
「オリーブドラブの戦闘服を着ているな」シギント
「リーフパターンの迷彩服を着ているのか」シギント
「ツリーバックの迷彩服を着ているな」スネーク
「チョコチップ? この迷彩のことか?」シギント
「ああ」スネーク
「そんな迷彩の名は初めて聞くが……」シギント
「似てるじゃないか」スネーク
「何に?」ゼロ少佐
「クッキーじゃない。スコーンだ」シギント
「少佐」シギント
「似たようなもんだろ」シギント
「鉄や石みたいな背景で着れば有効だろう」シギント
「ブラックの戦闘服を着ているな」シギント
「あんた、かわったモノを着ているな」スネーク
「ああ。スニーキングスーツというらしい」シギント
「そうか。とにかくそいつは優れものだぞ」シギント
「科学者の服を着ているな」シギント
「だがな、スネーク」スネーク
「なんだ?」スネーク
「どうして?」スネーク
「知ってる」シギント
「じゃあなんで着てるんだ?」スネーク
「着たいからだが」シギント
「……あんたってホント変わってるよな」シギント
「ライコフに変装しているな」シギント
「ライコフの制服を着ているのか」シギント
「他の迷彩服に着替えたほうがいい」シギント
「あんた、何着てるんだ?」スネーク
「タキシードだ」シギント
「スネーク、その迷彩は……?」スネーク
「蜂の?」シギント
「スネーク、あんたが着てるのは……」スネーク
「モス迷彩だ。ジ・エンドから手に入れた」シギント
「スネーク、あんたが今着てる迷彩は……」シギント
「その迷彩服には耐火能力があるようだな」スネーク
「なるほど」スネーク
「ああ」スネーク
「???」シギント
「スネーク、なんだその迷彩服は?」シギント
「カッコイイ?」スネーク
「ああ。そう思うだろう?」シギント
「ん? あんた、かわった迷彩を着てるな」スネーク
「ああ。スネーク迷彩だ」スネーク
「そう誉めるな」シギント
「スネーク、なんだその迷彩は?」Pメディック
「えぇ!?」シギント
「パラメディック」Pメディック
「あなたたち、ガーコ知らないの?」スネーク
「ああ」シギント
「知らないな」Pメディック
「モノを知らない人達ね……」シギント
「悪かったな」Pメディック
「どうして?」シギント
「どうしてって、カムフラージュ率が……」Pメディック
「どうでもいいじゃない、そんなこと」シギント
「よくはないだろう」Pメディック
「いいわよ」シギント
「どうして?」Pメディック
「カワイイから」スネーク
「カワイかったらだめなのか?」シギント
「顔をデザートに塗っているようだな」シギント
「スノーのフェイスペイントをしているな」シギント
「雪の上などでは効果を発揮するだろう」スネーク
「カブキだ」シギント
「カブキ?」シギント
「本当か?」スネーク
「そう聞いた」シギント
「誰から?」スネーク
「パラメディックだ」スネーク
「そうか?」スネーク
「結構気に入ってるんだがな……」シギント
「……」シギント
「スネーク、そのフェイスペイント……」スネーク
「ああ。ゾンビというらしい」シギント
「ゾンビ? なんだそりゃ?」スネーク
「わからん」Pメディック
「えぇ!?」シギント
「パラメディック」Pメディック
「あなた達、ゾンビ知らないの?」スネーク
「ああ」シギント
「知らないな」Pメディック
「モノを知らない人達ね」Pメディック
「死者を生き返らせて奴隷として使役するんですって」Pメディック
「映画で見たのよ」Pメディック
「『恐怖城/ホワイト・ゾンビ』とか。見てないの?」スネーク
「ああ」シギント
「見てないな」Pメディック
「『プラン9フロムアウタースペース』も?」スネーク
「ああ」シギント
「知らないね」スネーク
「……(お前が言うな)」Pメディック
「やめる必要ないわ」シギント
「どうして?」Pメディック
「カッコイイもの」シギント
「……」Pメディック
「カッコイイでしょ?」Pメディック
「カッコイイわよ!」シギント
「スネーク、そのフェイスペイントは……」スネーク
「オヤマだ」シギント
「オヤマ? ?」シギント
「本当か?」スネーク
「そう聞いたが」シギント
「誰から?」スネーク
「パラメディックだ」シギント
「まあどうでもいいか」スネーク
「(残念そう)そうか……」シギント
「ひょっとして気に入ってるのか?」スネーク
「わりとな」シギント
「好きにしてくれ……」シギント
「変装マスクを被っているな」スネーク
「だが、捨てなかったんだな」シギント
「もちろんだ」スネーク
「どこがすごいんだ?」シギント
「あらゆるところだよ」スネーク
「口パクは?」シギント
「なんだって?」スネーク
「口は開かないのか?」スネーク
「ジョークじゃないんだが……」スネーク
「あ、ああ……???」シギント
「うまく使ってくれ」シギント
「麻酔薬を染み込ませたハンカチか」シギント
「サプレッサーは発砲するごとに劣化する」スネーク
「ああ。わかっている」シギント
「グレネードを使うつもりか?」シギント
「白燐手榴弾を使う気か?」シギント
「さしずめスタングレネードってところだ」スネーク
「スタンされるなら女の方がいい」シギント
「スモークグレネードを使う気か」シギント
「変わったグレネードを持っているな」シギント
「マガジンを持っているのか?」シギント
「だが、そんなものどうする気なんだ?」スネーク
「投げるんだ」シギント
「投げる?」シギント
「なるほど。陽動ってわけか」シギント
「サバイバルナイフを装備しているな」シギント
「そうなのか?」スネーク
「……(それも不便だよ)」シギント
「スネーク、あんた、何持ってんだ?」スネーク
「フォークだが?」シギント
「食事でないなら何に使うっていうんだ?」スネーク
「武器だ」シギント
「武器?」スネーク
「さすがにCQCは出来そうにないがな」シギント
「……やっぱり食事用じゃないか」シギント
「お、EZGUNを装備しているな」シギント
「サプレッサーは必要ないんだよ」スネーク
「どういうことだ?」スネーク
「なるほど……」スネーク
「ほう」シギント
「スタミナも回復するようになってるぜ」スネーク
「ふむ」シギント
「足音もしないようになるんだ」スネーク
「なるほど」シギント
「その上、リベレーターにそっくりだ」スネーク
「ふむ……なんだって?」スネーク
「……ああ」スネーク
「どうして?」シギント
「あ?」シギント
「カッコイイからに決まってるだろう」スネーク
「……」シギント
「まさに潜入任務に相応しい拳銃だろう?」シギント
「M37を手に入れたみたいだな」スネーク
「アンビデクストラスか」スネーク
「なるほど」スネーク
「話だけは」シギント
「M1911A1を持っているな」スネーク
「そんなことはない」シギント
「なるほど」シギント
「随分手が入っているようだ」シギント
「M1911A1を持っているのか」シギント
「そいつ、随分手が入っているようだな」スネーク
「いや。随分なんてものじゃない」スネーク
「サイトシステムもオリジナルだ」スネーク
「ハンマーもリングハンマーに替えてある」シギント
「なるほど。しかしすごい銃だな」シギント
「ストッピングパワーは絶大だぞ」シギント
「パトリオットを持っているな」スネーク
「ああ。ザ・ボスが使っていたものだ」シギント
「どこで手に入れた?」スネーク
「あ?」シギント
「それ、どこで手に入れたんだ?」シギント
「???」スネーク
「ああ」シギント
「どうして?」シギント
「スコーピオンを装備しているな」スネーク
「聞いたことはあるが……」スネーク
「32ACPだ」シギント
「ならVz61だな」シギント
「スネーク、あんたが持っているのは……」スネーク
「では、そこで鹵獲されたものがここへ?」シギント
「そんなところだろうな」スネーク
「いったいなぜそんなものが?」スネーク
「くだらん改造だな」シギント
「うまく使ってくれ」シギント
「AK―47を装備しているのか」シギント
「AK―47はソ連の制式シギント
「M63を手に入れたんだな」スネーク
「ああ。聞いたことはあるが……」スネーク
「なるほど」スネーク
「M60よりもかなり軽いな」シギント
「SVDを装備しているな」シギント
「うまく使ってくれ」シギント
「モシン・ナガンを装備しているのか」スネーク
「ああ。ジ・エンドが使っていたものだ」シギント
「なるほど」シギント
「RPG―7を装備しているのか?」シギント
「装備したら主観で構えるようにしてくれ」スネーク
「わかった」シギント
「そういうことだ。忘れないでくれよ」スネーク
「わかった」シギント
「C3を持っているな」シギント
「あと、C3は必要分しかないんだろう?」スネーク
「わかってる」シギント
「クレイモアを手に入れたようだな」スネーク
「わかってる」シギント
「TNTを持っているようだな」シギント
「軍用爆薬として世界中で使われている」シギント
「ネズミ捕りを持っているな」シギント
「指向性マイクを持っているみたいだな」シギント
「双眼鏡を使ってるな」スネーク
「えらく褒めるんだな」スネーク
「……?(何か納得いかない)」スネーク
「聞いたぞ」シギント
「なにを?」スネーク
「この双眼鏡、お前が作ったんだろ?」シギント
「!! だが、いい双眼鏡だろ?」スネーク
「……」シギント
「おい、あんたが今装備しているのは……」スネーク
「そんなにすごいものなのか、これは?」シギント
「AN/PAS―5のことか?」シギント
「あんたが今使ってるのとは全然違う」シギント
「あんたが装備してるのは……」シギント
「光を増幅だって?」スネーク
「ああ。そんな風に見える」シギント
「なんてこった」シギント
「生体センサーを使っているな」スネーク
「?」シギント
「どうしたんだ?」シギント
「バーチャスミッションの時か?」スネーク
「ああ」スネーク
「……」シギント
「これも聞いたか?」スネーク
「ああ。やはりお前がメモを?」シギント
「そうだ」スネーク
「……」スネーク
「それも聞いた」シギント
「そのまんまだったか?」スネーク
「ああ」ゼロ少佐
「シギント!」シギント
「おっと。じゃあな、スネーク」シギント
「地雷探知機を使っているな」シギント
「そのうち実用化されるかもしれないな」シギント
「スネーク、あんた、一体何してるんだ?」スネーク
「ダンボール箱を被っているんだが」シギント
「ダンボール箱? なぜそんな……」シギント
「使命感?」シギント
「(引いている)……」スネーク
「わからないか?」シギント
「ああ」シギント
「わかりたくない!」スネーク
「……(お前が一番変だろう)」シギント
「あんた、タバコ吸ってんのか?」スネーク
「タバコじゃない。葉巻だ」シギント
「同じだろう」スネーク
「違う」スネーク
「必要だからだ」シギント
「何に?」スネーク
「葉巻がなければ葉巻が吸えないだろう」シギント
「つまり吸いたかったから?」スネーク
「ああ」シギント
「……あんたって変わってるよな」シギント
「スネーク、あんた何持ってるんだ?」スネーク
「薬だ。『ペンタゼミン』と書いてある」シギント
「ペンタゼミン? なんだいそりゃ?」スネーク
「わからん」シギント
「パラメディックに聞いてみるか」シギント
「パラメディック」Pメディック
「なに?」シギント
「ペンタゼミンって聞いたことあるか?」Pメディック
「ベンゾジアゼピン系の抗不安薬ね」スネーク
「抗ケイレン作用?」Pメディック
「ええ」スネーク
「ということは、手の震えも抑えられる?」Pメディック
「ええ、多分……」スネーク
「(独り言)使えるかもしれんな」Pメディック
「一体何の話?」シギント
「成……」シギント
「ウィン……」シギント
「……(人の台詞取るなよ)」シギント
「いや……」シギント
「虫ジュースを装備しているな」シギント
「虫ジュースは駆虫剤、虫除けの薬だ」スネーク
「ところでシギント」シギント
「なんだ?」シギント
「シグナルインテリジェンスの略さ」スネーク
「シグナルインテリジェンス?」シギント
「電子情報に関する諜報だ」シギント
「暗号解読なんかもシギントに含まれるな」スネーク
「俺の出番もなくなるということか」スネーク
「……」スネーク
「で、お前はそれに応じた」シギント
「他に就職先もなかったしな」スネーク
「就職先がなかった?」シギント
「なんだって?」スネーク
「……」スネーク
「そうだな」スネーク
「『アラモを忘れるな』か」シギント
「その通り」スネーク
「ああ……。わかってる」シギント
「(スネークの思いには気づかず)ああ」シギント
「至高の痛み、ザ・ペイン」シギント
「真実の終焉、ジ・エンド」シギント
「無限の憤怒、ザ・フューリー」シギント
「至純の恐怖、ザ・フィアー」シギント
「そして無上の歓喜、ザ・ジョイ」スネーク
「ザ・ジョイ?」スネーク
「……」シギント
「奴等、軍用犬を使っているのか?」スネーク
「爆弾犬?」シギント
「どちらでも好きな方法でやってくれ」シギント
「うまく使ってくれ」シギント
「火炎放射器を装備した敵がいるのか?」スネーク
「どういうことだ?」スネーク
「……報復攻撃か」シギント
「シギント
「ワニの形をした帽子だって?」スネーク
「……。(がっくり)」シギント
「どうかしたのか?」スネーク
「いいや……(しょんぼり)」スネーク
「カチンだな?」スネーク
「何故その話を?」スネーク
「ヴォルギンが?」スネーク
「まともじゃないのは知っていたが」EVA
「友達にはいないタイプね」スネーク
「ああ」EVA
「おいしかった?」スネーク
「ああ」スネーク
「まだ食べていない」スネーク
「ほしいのか?」EVA
「え?」スネーク
「ほしいのか、カロリーメイト?」EVA
「(図星)な、なに言ってるのよ」スネーク
「ほしいんだな」スネーク
「ではいらないのか?」EVA
「ええ」スネーク
「……ダイエットでもしてるのか?」EVA
「なんですって?」スネーク
「いや……」スネーク
「そうか。悪かった」EVA
「口には気をつけなさい」スネーク
「ああ」EVA
「……で、本当なの?」スネーク
「なにが?」EVA
「ダイエットに効果的って話よ」スネーク
「……ああ」EVA
「なるほど……」EVA
「ゲイシャが?」スネーク
「ああ」EVA
「そんな話は聞いたことないけど」スネーク
「そうか?」スネーク
「そうなのか……」EVA
「なんですって?」スネーク
「オットンガエル……」EVA
「カエル!?」スネーク
「スシバーではカエルが出るんだろう?」EVA
「でるわけないでしょ!」EVA
「誰から?」スネーク
「パラメディックだが」スネーク
「そうなのか……」スネーク
「EVA」EVA
「なに?」スネーク
「ザ・ボスとは気が合うと言ったな」スネーク
「荷物を?」EVA
「夢にみても不思議じゃないわ」EVA
「わかるわよ」スネーク
「どうして?」EVA
「私も犬を飼ってたから」スネーク
「(いぶかしげ)君が犬を?」EVA
「ええ。どうかした?」スネーク
「いや君と子犬というのが想像しにくくて」EVA
「失礼ね」EVA
「今でも時々夢に見るくらいよ」スネーク
「EVA、すごいじゃないか」EVA
「え?」EVA
「少しは見直した?」スネーク
「だがタンデムは遠慮したいな」EVA
「あら、残念ね」EVA
「スネーク?」スネーク
「EVA、どうだ」EVA
「え?」EVA
「……グフッ」スネーク
「……」